出版社内容情報
静かないなかに,ちいさいおうちがたっていました.まわりに工場ができ,にぎやかな町になるにつれて,ちいさいおうちは,白いヒナギクの花の咲きみだれるいなかの景色をなつかしく思うのでした.
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ🍀
238
ちいさいおうちは知っています。本当に大切なものを。広い部屋や豪華な装飾品はないけれど、必要なものは揃っている。ここには空と太陽と星があって、いつも見守ってくれている。わたしの周りの人たちは、もっともっと便利になりたくて、それが不自然なことであっても、人より高い部屋に住んだり、着られる服を棄ててみたり…。求め続けたってきりがないのにね。人の欲は尽きないの。…沢山の人が住むこの場所も、ずっと昔は木々があり野原があり、四季が目の前にあった。…春が来て今日、ベランダの花を求めて蝶がやってきました。ちいさな幸せ🍀2021/04/24
Willie the Wildcat
164
初めての次男。読後、「家の引越し」を、アメリカで実際に見たことがあるよ、と話すと最初信じてなかった。そうだよね・・・。いつも感じるのは”人生”だが、今回は付け加えて”四季”。子供から大人になり社会に揉まれ、いつか生まれた”場所”へ戻りたいという願望、が前者。後者は日本の四季への望郷の念。桜、紫陽花、紅葉、大原の雪景色などが浮かんだなぁ。特に桜・・・。あぁ、日本酒!って感じですね。(笑)2012/06/24
HIRO1970
140
☆★☆単なる絵本ではない。芸術的ですらあります。栄枯盛衰。輪廻転生。2004/01/01
紫 綺
137
以前、中島 京子さんの同名タイトルの本を読んだ時から気になっていた本。本当に、かわいいちいさいおうちのおはなしでした。どんどん発展していく町の中で、かわいそうな、ちいさなおうちの運命やいかに・・・。2013/05/19
mincharos
136
昔の本なのに、全く色褪せない、可愛くて素敵な物語。読み聞かせにはちょっと長いので、自分の為に何度も読み返したい絵本。とても長い年月を過ごしたちいさなおうち。自然豊かだった街がどんどん都会化していき、ちいさなおうちは居心地悪くなったりするんだけど、最後は引越しすることができてハッピーエンド!私も今は都会に住んでるけど、田舎生まれ&育ちなので、春夏秋冬を感じられる自然はすごく大事だと思う。とは言え、こないだ都内のうちの家の前でたぬきを見たよ。東京って結構自然豊かなのかも。笑2017/11/01