目次
A部 分析部(緒言;機知の技法;機知の諸傾向)
B部 総合部(快機制と機知の心因;機知の動機―社会的事象としての機知)
C部 理論部(機知と夢、および無意識との関係;機知および諸種の滑稽なもの)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
PukaPuka
1
機知、滑稽、冗談、皮肉、無邪気、ナンセンス、フモールについての論考。臨床に有用かどうかという点で読むと、こんな区別を掘り下げて意味あるのかと思われるところ多々あり。機知の好みは人の相性にかなり関係するだろうし、合わなければ笑うどころか不快千万なのは、昨今のネット的言説や国会のやり取りを見れば、まったくその通りである。2016/04/25
鏡裕之
0
1巻から8巻まで読んできた中で、最も読む必要のない駄作。機知(ウィット&冗談)のプロセスは夢の作業と共通性があるという意見は、とても同意できるものではない。出来損ないの一冊。2015/12/14
おととし
0
機知のプロセスは夢の作業(この訳本では夢工作)になぞらえられる。それは検閲逃れの過程であり、もっとも具体的な形をとったものが「ユダヤ人機知」である。非ユダヤ人はユダヤ人を題材とした機知を作ることに失敗し続け、ユダヤ人だけがユダヤ人を機知の対象とすることができる(133頁)。機知は「自己批判」の道具であるとともに、政治的な力をもったものでもあるのだろう。2015/04/12