出版社内容情報
文豪たちの実像を赤裸々に描き出す
西洋風の生活スタイルが暮らしの中に浸透していく昭和初年。新しい時代の「華」として文壇に登場した伊藤整の愛と性、平野謙とスパイリンチ事件、中野重治の転向、井伏鱒二の初恋等モダンと転向の字だの作家達を活写。
内容説明
大正デモクラシーを継承した昭和初年は、西洋風の生活スタイルが日常生活の中に取り入れられ、徐々に浸透していった時代であった。この時代の表現者の「華」として登場した伊藤整を彩る愛と性、最後の文士といわれる高見順の修羅の人生、リンチ共産党事件を身近で経験した平野謙とその周囲の人々、転向時代を獄外十二年で生き抜いた中野重治・原泉夫妻の絆、川端康成と「雪国」のモデル、井伏鱒二の知られざる恋などを活写して、この時代の文壇の実相に迫る。
目次
第25章 伊藤整の性と愛
第26章 最後の文士高見順の修羅の人生
第27章 平野謙が経験したリンチ共産党事件
第28章 中野重治と原泉の転向時代
第29章 「雪国」の駒子
第30章 井伏鱒二の恋文
著者等紹介
川西政明[カワニシマサアキ]
1941年大阪府生まれ。中央大学卒業。文芸評論家。38年間筆一本の評論活動を続けてきた。著書に、『わが幻の国』(講談社、平林たい子文学賞)、『武田泰淳伝』(講談社、伊藤整文学賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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