歴史とは何か (新版)

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歴史とは何か (新版)

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  • サイズ B6判/ページ数 410p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784000256742
  • NDC分類 201
  • Cコード C0020

出版社内容情報

「過去は現在の光に照らされて初めて知覚できるようになり、現在は過去の光に照らされて初めて十分理解できるようになるのです」。歴史学への最良の入門書を全面新訳。未完に終わった第二版への序文、自叙伝、丁寧な訳注や解説などを加える。達意の訳文によって、知的刺激と笑いに満ちた名講義が、いま鮮やかによみがえる。

■内容紹介
歴史は現在と過去のあいだの対話である――。この有名なフレーズで知られる本書は、E. H. カーが1961年にケインブリッジ大学でおこなった6回の講義がもとになっている。事実と解釈、歴史と科学、歴史における因果連関、歴史と客観性、進歩としての歴史など、歴史を考えるうえで最も重要なテーマが盛り込まれており、歴史学の最良の入門書、20世紀の古典であるといってよい。
カーは、生前に第2版を準備していたが、序文のみに終わった。本書は、これまで清水幾太郎氏の翻訳で親しまれてきた初版の本文を新たに訳出し、第2版への序文、残されたメモから未完の第2版の内容を復元したR. W. デイヴィスによる論考、晩年のカーによる自叙伝、略年譜などを加えたものである。訳者による懇切な訳註と解説が、理解を手助けしてくれるだろう。
本書には、歴史と歴史学をめぐる印象深いフレーズがふんだんに盛り込まれている。

「歴史家の解釈とは別に、歴史的事実のかたい芯が客観的に独立して存在するといった信念は、途方もない誤謬です。ですが、根絶するのがじつに難しい誤謬です。」
「過去は現在の光に照らされて初めて知覚できるようになり、現在は過去の光に照らされて初めて十分に理解できるようになるのです。」
「本気の歴史家であれば、すべての価値観は歴史的に制約されていると認識していますので、自分の価値観が歴史をこえた客観性を有するなどとは申しません。自身の信念、みずからの判断基準といったものは歴史の一部分であり、人間の行動の他の局面と同様に、歴史的研究の対象となりえます。」
「ちょうど無限の事実の大海原からその目的にかなうものを選択するのと同じように、歴史家は数多の因果の連鎖から歴史的に意義あることを、それだけを抽出します。」
「歴史家にとって進歩の終点はいまだ未完成です。それはまだはるかに遠い極にあり、それを指し示す星は、わたしたちが歩を先に進めてようやく視界に入ってくるのです。だからといってその重要性は減じるわけではなく、方位磁石(コンパス)は価値ある、じつに不可欠の道案内です。」

知的刺激とニュアンスに富み、笑いに満ちあふれた名講義が、達意の訳文と訳註によって、鮮やかによみがえる。

内容説明

歴史は現在と過去のあいだの対話である―。あまりにも有名なフレーズで知られる本書『歴史とは何か』は、連続講義がもとになっており、「歴史家とその事実」「社会と個人」「歴史・科学・倫理」「歴史における因果連関」「進歩としての歴史」「地平の広がり」という、歴史を考えるうえでもっとも重要な6テーマから成る。現在もなお歴史と歴史学の最良の入門書であり、古典的著作である。著者のE.H.カー(1892‐1982)は、生前に第2版を準備していたが、序文を完成させたのみに終わった。本書は、初版の本文、および「第2版への序文」を新たに訳出し、異版も参照して懇切な訳註や解説をつけ、残されたメモから未完の第2版の内容を呈示したR.W.デイヴィスによる覚書、晩年のカーによる自叙伝、略年譜などを加えて、全面的に編集し直したものである。達意の訳文によって、知的刺激と笑いに満ちた名講義が、いま鮮やかによみがえる。

目次

第1講 歴史家とその事実
第2講 社会と個人
第3講 歴史・科学・倫理
第4講 歴史における因果連関
第5講 進歩としての歴史
第6講 地平の広がり
E・H・カー文書より―第二版のための草稿
自叙伝
補註

著者等紹介

近藤和彦[コンドウカズヒコ]
1947年生まれ。東京大学文学部西洋史学専修課程卒業。名古屋大学助教授、東京大学大学院教授、立正大学教授を経て、東京大学名誉教授、王立歴史学会フェロー。専攻、イギリス近世・近代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アキ

113
E. H. カーが1961年にケンブリッジ大学で行った6回の講義。イギリス人らしくユーモアに富んだ語りで(笑)も多い。ヘーゲルもマルクスも読んでいないので、文章の半分以上は理解できていないが、古典的な歴史書だけでなく、数多くの書物から引用する文章がどれも刺激的だった。第1講の歴史家とその事実、第2講社会と個人、第3講歴史・科学・倫理が面白かった。トルストイ『戦争と平和』から「人は自分のために生きていると意識しているが、しかし、無意識ながら、人は人類の歴史的で普遍的な目的を達成するための道具なのである。」2022/07/14

KAZOO

93
むかし清水幾太郎先生の訳で読んだのですが連続講演録にしては難しいと思っていました。今回は私の旧知の人が訳されたこともあり楽しみに読みました。この講演の背景やE.H.カーの自叙伝なども収められていて訳も読みやすく楽しめました。詳しい内容を知りたい方は昨日(8月24日)の朝日新聞の夕刊に訳者の思いなども掲載されていますのでご参考にしてください。2022/08/25

molysk

74
歴史とは、歴史家とその事実のあいだの相互作用の絶え間ないプロセスであり、現在と過去のあいだの終わりのない対話である。現在の歴史家の解釈と、過去の事実のあいだの対立には、注意しなくてはならない。事実が解釈よりも優位にあり、歴史に意味などはないと結論付ける、のではない。解釈が事実よりも優位にあり、歴史家の数だけ原理や法則が存在する、のでもない。二つの極論に捕らわれることなく、そのあいだをたくみに舵取りして行かなければならない。過去から現在、そして未来への教訓を得ること。これが歴史に携わるものへの使命である。2023/09/10

壱萬弐仟縁

56
アマルティア・センの潜在能力を思わせる箇所もある(201頁)。歴史と歴史家の関係も気になるところだ。243頁の教育の光と影も歴史をどう教えるか、の立場からは気になった。歴史家の構想力も書かれているので、ラスキンの構想力との異同も考えてみたい論点の一つだった。2022/07/23

原玉幸子

26
「歴史とは歴史家が創作する物語である」が全てで、「宗教とは宗教家の、哲学は哲学者の創作する物語」と考える私には妥当な言説で、清水幾太郎訳の新書の時と同じく、特に強い印象は受けませんでした。「歴史」の、社会学的論説、科学との比較と関連、過去・未来、因果連関、マルクスとフロイト、最後にオプティミステックなユートピアンの題材其々は、自分が大学教授だったら学生にこんな講義をしてみたいと思う構成と口調で、本の内容云々より、新版で全網羅で再構成した「歴史的な」本として理解するのが良いかと思います。(◎2022年・冬)2022/12/24

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