人はなぜひとを「ケア」するのか―老いを生きる、いのちを支える

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  • サイズ B6判/ページ数 233p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000245050
  • NDC分類 369
  • Cコード C0036

出版社内容情報

人が生まれ、老い、病を得て死ぬことの全体に関わる「ケア」の本質とは何か。本書は、老いと病、認知症、終末期、死と看取りをめぐる「いのちの支え合い」の意味を、現場取材と著者自身の看取り体験をもとに深く掘り下げる。

内容説明

生まれ、育ち、生み、育て、老い、死に逝くこと。この全体にかかわる「いのちの守り合い」の内実とは何か。本書は、老いと病い、終末期、死と看取りなど、従来の「対人援助マニュアル」とはまったく異なる新たな観点から、人間の相互行為の根幹をなす「ケア・マインド」に迫ったルポルタージュである。「ケア」の現場取材から得た洞察、著者自身の看取りなどを踏まえて、「ケア」の本質を浮き彫りにする。

目次

老いと死をめぐるいくつかのエピソード
第1部 さまざまなケアのかたち(ライフレビューと生きる意味―黒川由紀子と回想法;心とからだを動かす仕掛け―藤原茂氏と「夢のみずうみ村」;音楽が引き出すエネルギー―折山もと子氏とアンサンブル演奏 ほか)
第2部 終末期のケアと看取り(在宅ホスピスケアと家族―川越厚医師と「グループパリアン」;生活支援としての暖和ケア―的場由木保健師と暖和ケアチーム;人はなぜひとを「ケア」するのか―ケア・マインドについて)
第3部 父を看取る(生と死のはざ間で―原因、特定できず;末期の水のように;「いしゃにはんろんするな」―人工呼吸器を挿管する ほか)
ケアの公正さについて―本田徹医師と「シェア=国際保健協力市民の会」

著者等紹介

佐藤幹夫[サトウミキオ]
1953年秋田県生まれ。21年間養護学校教員を務めたあと、2001年からフリージャーナリスト。批評誌『飢餓陣営』主宰。更正保護法人「同歩会」評議員。「人間と発達を考える会」主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

20
優雅に老いることはできなくとも、せめて普通に老いたい と願うこと自体が、いかに難儀な事業であるか(24頁)。 高齢者は人生のフロンティア(31頁)。 そう臨床心理士の黒川由紀子氏は指摘する。 高齢者が住まう限界集落もまた、 社会にとってはフロンティアといってよい。 実際、買い物難民も限界団地で出ており、 宅配や120点でなく、60点を目指す小売業が今朝のNHKニュースで藻谷浩介先生の 解説付きで拝見した。 ケアとは〝いのちや尊厳〟を守ろうとする行為である(97頁及び序章)。 2014/03/28

Takao

2
2010年11月10日発行(初版)。著者は養護学校教員を21年勤めた後、2001年からフリージャーナリスト。「ひとは『生まれ、育ち、生み、育て、老い、死に逝く』存在」「ケアなくして人は生まれることも、育つことも、育てることもできない」。高齢者「ケア」の現場がいくつか紹介されている。第3部では、著者の実父の「看取り」の話が出てくる。我が父も89歳、酸素ボンベが手放せない生活。身につまされる話だった。「ケアとは“いのちと尊厳”を守ろうとする行為である。」。「ケアする者のケアも必要」に同感。2019/12/05

suechiyan74

0
介護職について約2年。最近、ケアとは何か?というシンプルな疑問を感じ、この本を手に取った。相手に寄り添うケアの大切さ。看取りという所で著者自身の父親の看取りの話は、深い感銘と衝撃を受けた。2015/06/03

とまる

0
友人の「そこに人がいるからじゃん」という一撃で読気が殺がれたが、主観でなく客観的ケアの話だからこそ読んでおきたい。2011/04/22

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