心理療法対話

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  • サイズ B6判/ページ数 223p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000234474
  • NDC分類 146.8
  • Cコード C0011

出版社内容情報

心理療法の意味を問う、河合心理療法の到達点。

本書は、昨年おしくも逝去された河合隼雄先生が、臨床心理学の新しい課題に応え、現代の知の全体の中から心理療法を考えようとして行なわれた対話です。多田富雄、多木浩二、三善晃、見田宗介氏ら、各界を代表する研究者、芸術家と日本人の心や心理療法の現代的意味などを徹底討議し、河合先生の研究の到達点をしめします。

内容説明

「心の時代」といわれるほど、不安や危機が現代人をおおうなか、臨床心理学の課題に応えようと、惜しくも逝去された河合隼雄先生が企画された対話。各界を代表する研究者、芸術家と日本人の心や心理療法の現代的意味などを徹底討議する。

目次

1 イニシエーションの知恵(中沢新一;河合隼雄)
2 自分の物語をつくる(古橋信孝;河合隼雄)
3 芸術と心理療法のあいだ(多木浩二;河合隼雄)
4 「脳」から離れて(多田富雄;河合隼雄)
5 「みんながいた、だから私がいた」(三善晃;河合隼雄)
6 人間関係の原点を見つめる(宮迫千鶴;河合隼雄)
7 因果的思考を超えて(長谷川眞理子;河合隼雄)
8 「バベルの塔」神話(見田宗介;河合隼雄)

著者等紹介

河合隼雄[カワイハヤオ]
1928年生まれ。臨床心理学者。元文化庁長官。京都大学数学科を卒業。1962~65年、スイスのユング研究所に留学。日本で最初のユング派分析家になる。帰国後はユング心理学の普及につとめるとともに、臨床心理学の発展に力をつくす。また、欧米と異なる日本人の心性を考えるために、日本の神話や宗教を研究。京都大学教育学部教授、国際日本文化研究センター所長を経て、京都大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

roughfractus02

9
人類学、古代文学、芸術学、免疫学、音楽、絵画、生態学、社会学が専門の人々と臨床家との対話は、各専門域に分割され、因果推論から確率統計にシフトする物理学をモデルとした定量可能な近代科学の範囲を超える故に捉えられず、軽視されるものを巡って交わされる。心を脳に還元せず、他者との関係のマトリックスとし、あくまで見守る態度を採る心理療法自体が定量的な学の境界にある状況は、巻末解説での精神医学の中での著者やユング派の人々に関する中井久夫の描写にも見られるが、本書は、その境界から現代の科学と意識の偏重を読者に指し示す。2023/02/16

MH

2
いつ読んでも氏の懐の深さに安心する気持ちになる。中井久夫氏の後書きもいい。2016/11/27

みーあ

1
★3.5 著者と宮迫千鶴(画家・評論家・エッセイスト)の対談の「社会が進歩するということは、それに見合うストレスを引き受けるということ。ますます生きる知恵が要るでしょう。ところが、生きる知恵はだれも教えない、特に学校というところは生きる知恵は教えないところ。そうすると生きるということに対しては無知な人がいっぱい増えてきているから、問題が起こって当たり前という感じですね。私たちはそういう人にお会いして、そういう人たちが自分の生きる知恵を発見するのを助けているのです。…無自覚の幸せな人はそれで結構なんです。2023/04/02

金木犀

1
研究者や芸術家と日本人の心について対話 。 討議のなかで 煙にまく?進退きわまる?ダジャレが・・・。好々爺 自分の神話をみつける 本人が治る モーツァルトの「自分は交響楽を一瞬のうちに聴く」 夢も同じかも2014/08/30

S.コーニック

0
中井久夫先生の後書きがあって、それが素敵で感動した。全く別のところで読んだ養老孟司先生による河合先生の追悼文を思い出しながら。私にとっては、まあ、なんと言っていいのやら、感無量の読了感。2017/09/12

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