近代中国思想の生成

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  • サイズ A5判/ページ数 433,/高さ 21cm
  • 商品コード 9784000225861
  • NDC分類 125
  • Cコード C0022

内容説明

「中国」は「近代」性を具えた国家としていかに「興起」したのか。儒学的帝国観を保持しつつ、科学的言説を媒介として、天理的世界観から公理的世界観へ、時勢的歴史観から進化論的歴史観へと変容を遂げ、独自のナショナル・アイデンティティを獲得していく歴程を、中国の歴史資料と文献、中国・西洋・日本の先行研究を博捜し系譜学的に探求する。唐宋から清末民国まで、中国の思想的磁場における初期近代性のありかを探り当てた緻密にして大胆な大作。

目次

「中国」とその「近代」をどのように解釈するか―『近代中国思想の生成』第二版の序(三組の概念―帝国と国家、封建と郡県、礼楽と制度;歴史叙述における国家と帝国 ほか)
序論(二つの中国ナラティヴとその派生態;帝国‐国家二元論とヨーロッパの「世界史」 ほか)
総論 公理的世界観とその自己崩壊(普遍的理性としての科学と近代社会;科学的世界観のメタモルフォーゼ ほか)
補論 システム横断的社会と地域の方法化(二つの地域主義叙述;地方の非地方性―安定と流動の弁証法 ほか)

著者等紹介

汪暉[ワンフイ]
1959年、江蘇省揚州市生まれ。揚州師範学院中文系卒業、南京大学中文系修士課程修了、中国社会科学院研究生院博士課程修了、文学博士。現在、清華大学人文社会科学学院教授。他に中国社会科学院文学研究所研究員、ハーバード大学客員研究員、カリフォルニア大学バークレー校ポスト・ドクター・フェロー、香港中文大学客員研究員、ワシントン大学客員研究員、ベルリン高等研究所客員研究員、コロンビア大学客員教授、ハイデルベルク大学客員教授、ボローニャ大学高等研究所客員研究員、東京大学客員教授などを務めた

石井剛[イシイツヨシ]
1968年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科アジア文化研究専攻東アジア思想文化専門分野博士課程単位取得退学。博士(文学)、東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻准教授。中国近代哲学・思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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azel

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唐宋変革期の副産物は京都学派が礼賛した(目的論的な言い方で申し訳ないが)近世的諸相にとどまらないのか。汪が描く中国における天理的世界観から公理的世界観への展開が面白すぎる。ベンジャミン・エルマン教授の研究に前から頻出している「格致学」の発展との関連性を今後探ってみたい。2014/01/15

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