内容説明
歴史研究が切り拓く新たな時空間を提示する。現代社会の全体像を把握し、新たな知の基盤を築くための挑戦。
目次
総説「戦後七〇年」に歴史の再編を見すえつつ
1 新しい世界史像のために(世界システムの変容と帝国化の諸レイヤー;学問としての「歴史のIF」―「未来の他者」を見つめる歴史学;ポスト世俗化時代のジェンダー・ポリティクス―メタ・ヒストリーをめぐる抗争)
2 ポスト国民国家時代の諸相(グローバリゼーションの時代における「国境の越え方」;よみがえる東欧と記憶の再編―ポーランドの経験から;中華帝国の拡大と「東アジア」秩序―「天下」の記憶と多様性のはざまで;アフリカ史の可能性)
3 歴史と記憶、再考(大阪における都市空間の生産と場所の政治化―「公都」・「民都」の政治地理;「戦跡」の発明と「記憶」の創造―メディアと空間編成の政治学;音楽史の可能性)
著者等紹介
佐藤卓己[サトウタクミ]
1960年生。京都大学大学院教育学研究科教授/メディア文化論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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マウンテンゴリラ
1
歴史と言えば、例えば学生時代には、知識の詰め込みによる進学競争や客観的学力評価の手段として。また、社会人になってからは、その反動とも言えるかもしれないが、主観的な出来事や人物に対する興味といったことがそれに接する主な動機であった。それは、多くの日本人にとっても言えることではないだろうか。それが結局、歴史を学ぶ意味を曖昧に、また究極論として、それを学ぶこと自体が無意味である、といった意見が公にされるまでになった原因のひとつでもあるのだろう。→(2)2017/05/24
湯豆腐
1
ポスト近代、ポスト国民国家時代の歴史学のあり方について。帯の煽りが遊☆戯☆王アニメみたいで素敵「歴史研究が切り拓く新たな時空間≪クロノトポス≫」2016/02/29
numainu
1
評価A2016/01/18