出版社内容情報
主権国家も国民経済も融解の姿を呈する現在、政治の自律性は回復可能なのか?主権のゆくえを見定める。執筆者・木村草太、白井聡など。
内容説明
私たちの政治に可能性は残されているのか。現代社会の全体像を把握し、新たな知の基盤を築くための挑戦。
目次
1 「対立軸」から考える(“圏域”のディアスポラ―東北をめぐる水平的断層;世代間正義における価値と当為)
2 民主政治と国家権力(主権のゆくえ―国際社会の原則と現状;憲法と同性婚;ポピュリズムとは何か―「民の声は神の声(Vox Populi,Vox Dei)」?
資本の一般意志)
3 国際秩序の変動のなかで(クリミア後の世界―旧ソ連圏の再編とロシアの政策;パワーシフトに直面する東アジアと日本の位相;「衰退するアメリカ」のしぶとさ―日米同盟を「再選択」する;複合リスクとグローバルガバナンス―機能的アプローチの展開と限界)
著者等紹介
杉田敦[スギタアツシ]
1959年生。法政大学法学部教授/政治学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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マウンテンゴリラ
2
グローバル化の中で取り残されたもの、それは国民国家であり、特にその国家の中で企業からの糧を得るしか生きる術を持たない一般庶民ということになるのだろうか。もしそうだとしても、それをすべてグローバル経済を推進してきたアメリカや多国籍企業の責任とし、一般庶民はその被害者、犠牲者と単純に言うこともできないだろう。それは、自由、民主主義の名のもとで、大なり小なり個人の利益のみを求めてきた近現代人が招いた必然的帰結ともいえるのでは無いだろうか。→(2) 2017/05/20
numainu
1
評価C2016/07/10