内容説明
時は白亜紀末。メキシコ・ユカタン半島の沖合いに、突如、直径10キロメートルもの巨大隕石が落下した。大地を揺るがす激烈なインパクト。次々と押し寄せる大津波。恐竜を絶滅へと追い込んだ破局的な激変とは、いったい、どんなものだったのか。地球史上の一大事件を克明に再現した旧著に、最新の研究成果を加えてアップデートする。
目次
1 プロローグ―アルバレスの仮説
2 隕石衝突の証拠
3 地層の語ること
4 津波のシミュレーション
5 地球への影響
6 その後の進展
7 エピローグ
著者等紹介
松井孝典[マツイタカフミ]
1946年生まれ。東京大学大学院新領域創成科学研究科教授。専門は、比較惑星学、アストロバイオロジー、人間圏文明論、地球学的人間論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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shomma
10
隕石は地殻をえぐったあと衝突のエネルギーで爆裂・融解・蒸発するが、一部固体の破片も飛散し、大気圏を突破→再突入する過程で大気を摩擦して数百度加熱、地上の植生を焼き払ってしまう。~土木の工学的視野でもなく、銀河系~の天文学的視野でもなく、物質三態の物理現象が鮮やかに描かれる惑星スケールの想像力に満ちて、めちゃくちゃ面白い本。地球物理学者は規模の観点からも時間的射程からもずば抜けたフェルミ推定のセンスを持っている。2017/05/23
魚京童!
8
謎が解けてもお金にならないからこれから減っていくんだろうなー。2015/06/21
手押し戦車
5
海に隕石が落下すると瞬間的に深いクレーターができ地球の厚さは30キロで下にマントルがありそこまで突き抜けると圧力低下の融解が起き岩石が温度を保ち地表に出て来て慣性力で水が穴に押し寄せ高さ10kmの水柱が立ち大津波となって300mの高さで地球を襲う。衝突した時にガスが発生し溶けた岩石が飛び散り一部ガス雲と一緒になり大気圏を飛び出し地球産隕石になる。殆どは地球に戻される。大気圏は蒸発したガス雲で熱されて一酸化炭素によりオゾンが破壊され酸性雨が降る環境になる。深く穴の空いた海に水が引き戻る瞬間水柱が上がる2014/08/14
palehorse82
1
地層から読み解く6500万年前の巨大隕石落下の謎とメカニズム。時折のぞくキューバでの調査の苦労話が息抜きになる。2013/12/03
takao
0
隕石で巨大津波が発生する2016/02/11
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