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人間とは何か―チンパンジー研究から見えてきたこと

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  • サイズ B5判/ページ数 278p/高さ 26cm
  • 商品コード 9784000063012
  • NDC分類 489.9
  • Cコード C0011

出版社内容情報

ヒト知性の源流をさぐる研究の集大成。比較認知科学の到達点を示す。雑誌『科学』より、好評連載「ちびっこシンパンジー」、霊長類学の60年とアイ・プロジェクトの30年の報告を収録。人間の本性が見えてきた!

内容説明

チンパンジーの研究を通じて「人間とは何か」を考える。第1部は、森の中での「野外実験」や、研究所での「参与観察」といったユニークな研究方法を編み出してきた編者による「人間とは何か」のまとめである。第2部には雑誌『科学』の連載「ちびっこチンパンジー」の第1~第100回を収録する。第3部には、霊長類学60年と京都大学霊長類研究所の創立40周年を記念した『科学』の特集を収録し、広い立場から研究の歴史的経緯と現状と、その展開を紹介する。

目次

1 人間とは何か―ちびっこチンパンジーたちが教えてくれたこと
2 ちびっこチンパンジー(母と子のコミュニケーション;母に食物をねだる;子どもたちの「笑顔」;子どもたちと「指さし」;声を介したコミュニケーション ほか)
3 人間の心の進化的起源を探る―チンパンジーの心の研究を通じて(霊長類学の“到達点”―霊長類学60周年とアイ・プロジェクト30周年;チンパンジーから知る自己・他者・身体―チンパンジーから見た世界2.0;経験によって変わる世界の見え方;心の発達と教育の進化的基盤;ことばが生まれる基盤とは ほか)

著者等紹介

松沢哲郎[マツザワテツロウ]
1950年生まれ。1974年京都大学文学部哲学科卒業、理学博士。現在、京都大学霊長類研究所教授・所長。チンパンジーの研究を通じて人間の心や行動の進化的起源を探り、「比較認知科学」と呼ばれる新しい研究領域の開拓に貢献した。日本学術会議会員。紫綬褒章などを受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

030314

3
天才チンパンジーがテレビに良く出演するので、誤ったイメージを持ちやすい。「天才」が一人歩きして、サルはまるで人間の高度な友人であるかのようだ。チンパンジーは絶滅危惧種であり、その能力を過大でも過小でもなく正しく評価するのに、この本は役立つと思う。2017/06/17

マウンテンゴリラ

2
哲学や宗教などの人文学的視点から離れ、自然科学、動物学的視点から比較論的に人間を考察したものとして、大いに示唆に富み、興味がもたれる内容であった。さらに人間を進化の頂点と捉えるのではなく、類人猿の共通の祖先から、獲得と喪失を繰り返したトレードオフの結果として、今の人類があると言うことも私にとって新たな視点として興味深かった。それと共に、本書の主役であるチンパンジーをはじめとする類人猿たちに、益々愛着を抱く反面、いずれも絶滅危惧種にしていされるなど、危機的状況にあることに強い憂いを抱いた。→(2)2019/09/16

もー子

0
step by step, day by dayで行われている長期観察でさまざまなことが見えてくる、ということがよく分かる本。松沢先生は客観的な視線と愛情豊かな視線をいつもチンパンジーに注いでます。2017/01/07

kozawa

0
京大霊長類研関係のメンバーで2007/2008に発表したものから再構成。チンパンジー中心に近年の霊長類研究の成果など。行動等の研究は歴史自体案外浅かったり、行動測定の条件設定にまだまだ創意工夫の余地が残っていたり色々あるよねなどなど非常に面白く読んだ。2012/04/07

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