内容説明
古典から現代までの主要活字三〇〇書体を網羅。活字書体の出自・制作意図とその形態的特徴。活字書体制作にかかわった人びととその生涯。活字書体が生まれた時代背景と歴史的系譜。言語、地域、民族、宗教による文字形象の違い。印刷技術の進展と活字書体との相関関係。彫刻文字と筆書文字が活字書体に与えた影響。―を、詳細な論文と豊富な図版によって紹介。
目次
時空を超えたローマ大文字―活字に影響を与えたイタリアの碑文書体
ブラック・レター体、ことばの林、文字の森―はじめての活字書体
揺りかごのなかの活字―ローマン体の成立
イタリア・ルネサンスの活字―オールド・ローマンの成立
書字から印刷用活字へ―イタリック体の成立
大陸を横断したフランス活字―ギャラモン活字の行方
活字箱のなかの可憐な装飾―プリンターズ・オーナメントとヴィネット
オランダ活字の潮流―一七世紀と二〇世紀のダッチ・ローマン
イギリス活字の強固な地盤形成―オールド・ローマン最後の華
手書きから銅版へ、銅版から活字へ―スクリプト体の変遷〔ほか〕