内容説明
西欧列強の干渉に東アジアが混沌としていた時代。明治の革命浪人・宮崎滔天が「無名の大英雄」と慕う渡邉元。長崎深堀生まれの炭坑経営者は、中国建国の父・孫逸仙(孫文)や韓国開化派の金玉均など、激動する東アジアの革命家らを支援する―。無名のまま北陸山中の鉱山でその生涯を閉じるまで、謎につつまれた“英雄”の輪郭をなぞる。
目次
1 長崎の深堀家―海賊、喧嘩騒動そして「佐賀の乱」
2 渡邉家の炭坑開発は政商・三菱に敗れたり
3 黎明期の長崎県会における青年議員・渡邉元
4 亡命放浪の韓国開化派・金玉均と義兄弟の契り
5 革命亡命者・孫逸仙との出会いと宮崎滔天への援助
6 新潟の山奥で死す
著者等紹介
横山宏章[ヨコヤマヒロアキ]
1944年、山口県下関市生まれ。一橋大学卒業。明治学院大学法学部教授を経て、現在、県立長崎シーボルト大学国際情報学部教授。中華民国の政治を中心に孫文や陳独秀、蒋介石などを研究。来崎してからは長崎と中国の関係を調べる
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