出版社内容情報
ロバート・ソログッド[ロバート ソログッド]
著・文・その他
?山祥子[タカヤマ ショウコ]
翻訳
内容説明
ジュディス・ポッツは77歳。ロンドン郊外マーローの古びた邸宅に独り住まいで幸せな日々を送っている。まわりには、仕事やウィスキーの量に口をさしはさむ人などおらず、退屈しのぎに「タイムズ」紙向けのクロスワード・パズルを考案している。ある夜、テムズ川で泳いでいると、ジュディスは残忍な殺人を目撃してしまう。地元警察は彼女の話を信じず、ジュディスは自ら事件の調査に乗り出すと決め、ドッグ・ウォーカーのスージーと、司祭の妻であるベックスを仲間に加え、「マーロー殺人クラブ」が誕生する。別の死体が現れたとき、3人は自分たちの行動範囲に連続殺人犯がいることに気づく。3人が解こうとしたパズルは、逃れることができない罠となる―。
著者等紹介
ソログッド,ロバート[ソログッド,ロバート] [Thorogood,Robert]
1972年、英国エセックス州コルチェスター生まれの脚本家、小説家。10歳のときにアガサ・クリスティの『邪悪の家』を読んでミステリと恋に落ち、『マーロー殺人クラブ』で本格デビュー。現在は作品の舞台となったロンドン郊外のマーローに妻、子供、2頭のウィペット犬と一緒に暮らしている
〓山祥子[タカヤマショウコ]
1960年、東京都生まれ。成城大学文芸学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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うまる
35
ちょぴり風変りで、その地域では知らない人がいない高齢者が主人公なんですが、本人は目立ってないと思ってるのが面白い。どう考えても、その年で川を泳いでたらビックリでしょう。しかも全○ww 事件をきっかけに、行動力が変わっていく中年組が良かったです。クライマックスの行動は驚きでした。なんとなく落ち着いちゃって、自分のために派手に行動する事がなくなってくる年齢ですもんね。そんな中年もお年寄りも、ハメを外したって良いじゃないって感じで、元気を貰える話でした。もちろんミステリ部分も◎。次の作品も翻訳版出て欲しいです。2023/02/01
香菜子(かなこ・Kanako)
24
マーロー 殺人クラブ。ロバート・ソログッド先生の著書。残酷な殺人事件を何も解決できないダメな地元警察。そんなダメな地元警察にとても殺人事件の解決なんて任せていられないから誕生したマーロー殺人クラブ。ダメな地元警察よりもマーロー殺人クラブのほうがよほど頼りになる。マーロー殺人クラブにお金を払って街の治安をを守ってもらったほうがよほど安心と思ってしまう読者の人もいそう。マーロー 殺人クラブは日本のミステリーとはひと味違うミステリー。ミステリー好きならきっとお気に入りの一冊になります。2022/10/08
アカツキ
22
小さな町で暮らす老婦人ジュディスは隣人の叫び声と銃声を聞いて警察に通報するが適当にあしらわれてしまう。翌日、ジュディスは隣人の死体を見つけるが頼りにならない警察に業を煮やして自ら調査に乗りだして…。ドタバタ素人探偵もの。調査を進めるうちに牧師の妻ベックス、犬の散歩代行業の女性スージーと親しくなり、さらには事件担当の女性警察官と共同戦線を張ることに。そして仲間が解いたジュディスの過去。結構無茶をしているがそこが楽しく、女の友情でそれぞれが輝きを取り戻していく素敵な作品。2022/12/10
スイ
22
あれこれあの定番のアレですよね?いや違うないやでも…と作者の思惑通りに翻弄された。なるほどね!面白かった! 中高年の一般女性3人の探偵ごっこ、安楽椅子系かと思いきや、まあ無謀に乗り込むこと! その行動も、彼女たちの掛け合いも楽しくてならなかった。 思いがけなく芽生えた友情が、縛っていたものから彼女たちを解き放っていく終盤は涙せずにはいられなかった。 女性警部補も良かったなー!2022/11/02
アルパカ
21
ああ、楽しかった。久しぶりに楽しい読書だった。77歳のジュディスはテムズ川を全裸で(!!)泳ぎ、クロスワードパズルを作ってちょっとした収入を得ている一人暮らしの女性。スージー、ベックスと親しくなっていく様子など良かった。 年齢や性別にとらわれない生き方をしたい。そう思っている私に励ましをくれるような小説だった。犯人の動機も殺害方法も後味が悪いのだが、最後のスージーとベックスの活躍に爽快感がある。2023/03/08