内容説明
「分け前なき者」の分け前をめぐる政治思想と、「感覚的なものの分割」をめぐる美学思想は、いかに形成され、いかに分けられないものとなったか。世界で最も注目される思想家が、みずからの思想を平易なことばで語るロング・インタビュー。
目次
第1章 生成過程(幼年時代と青年時代;高師時代の教育 ほか)
第2章 いくつもの線(相続と特異性;反体系的体系性 ほか)
第3章 閾(脱神秘化あるいは脱構築;コンセンサスと愚鈍 ほか)
第4章 現在(可能なものの地図作成;現在の姿、「ポリス」のあり方 ほか)
著者等紹介
ランシエール,ジャック[ランシエール,ジャック] [Ranci`ere,Jacques]
パリ第8大学名誉教授(哲学、政治思想、美学)。1940年、アルジェ生まれ
市田良彦[イチダヨシヒコ]
神戸大学大学院国際文化学研究科教授。1957年生まれ
上尾真道[ウエオマサミチ]
立命館大学専門研究員。1979年生まれ
信友建志[ノブトモケンジ]
鹿児島大学准教授。1973年生まれ
箱田徹[ハコダテツ]
京都大学人文科学研究所研究員。1976年生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ざっきい
0
「人工地獄」でやたら触れられているため読んだ本。アーキテクチャ的なもののみならず、政治の上で語られる概念すら上下・優劣・可不可意識を知らず知らず植え付けるもので、この意識上の分割への操作こそ〈政治〉である、という主張(美学はこの操作をより容易に現出させ得るという点で、美学と関係している)。リスク社会や生政治の概念と関連すると思う。著者のプロレタリア研究者としての背景や、フランスにおける思想の動向が語られているのが良い。2016/11/03
ヒロミチ
0
ランシエールの思想の全体像が描かれている。2023/12/21