内容説明
なぜ、現代の若者は両親や教師と言葉が通じないのか?なぜ、彼らは本能的な衝動を抑制できなくなったのか?それを解くカギは“子”のつく名前とつかない名前の違いにある!理解を絶するメディア新世代である若者の名前を追跡することで、マスメディアが両親に与えた影響と大衆社会のコミュニケーション・システムを追跡する若き社会学者の画期的成果。
目次
第1章 女の子たちの変化
第2章 女の子たちの「名前」を調べる
第3章 「名前」の変化に時代がみえる
第4章 Passive Language理論によるコミュニケーションシステムの解析
第5章 メディア2世に託される未来
著者等紹介
金原克範[カナハラカツノリ]
1964年生まれ。東北大学大学院理学研究科博士課程前期修了。理学修士(動物生理学専攻)。最近は日本の第一次産業、とくに農業を真剣に考える日々とのこと。そのためメディア一世を例として情報化の影響を解明する次回作『テレビ・ペアレンツ』の予定が大幅に遅れているが、内容には自信がある。小規模なシンクタンクである「コミュニケーション・リサーチ・センター」代表。地球規模問題・人材育成事業の調査などを引き受けている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
keepfine
1
メディアコミュニケーションを経験をしてきたメディア1世代(親)はメディア2世代(子)に対して情報を事後送出(「何であの時こうしなかったの」と事後的に叱る)をするため、子供は情報が蓄積されず、情報獲得や学習の能力も低くなる。結果として子世代は「仲間以外皆風景」になり、負荷の少ない情報を好んで摂取するようになる。メディア環境の変化がコミュニケーション様式に影響し、世代的再生産されていくという画期的かつ説得的な分析。そうした帰結の1つとして「話し合いより訴訟」の社会になっていくだろうし、ai論にも通ずる視覚だ。2017/06/25
Y
1
メディアと両親の関係性は興味深い。 現代では、多くの人間が第一世代以降ではないだろうか?2014/10/19
diet8
0
テレビや本にのめり込みすぎると、コミュニケーション方法が、事後送出ばかりになり、子供は親の小言は役に立たないと情報遮断するようになる。現代のマスコミで売られる情報は、入力価値のみで、出力価値の無い、現場肯定型である。子がつく名前の統計の部分は悪くは無いが、この本のほんの一部であって、その後の主張の部分は客観性は無い。が、著者の言いたいことは伝わる。そういう面もあるだろう。ただし、この本こそ出力価値情報が少ない。メディアを断てと言っているだけで、大量の現状悲観の後に、現場打破の方策の記述が少ない。2013/04/06
taeko
0
いいたいことは分かる。2011/04/29
ngoto
0
☆いまいちよくわからんが、メディア2世が困ったちゃんてか。でもまぁ、世代論をするなら普通に戦争世代、戦争を知らない世代、さらにその下の世代とわけても同じことな気はするな。2010/12/08