内容説明
いつもどおりのなつのよる。あつくてそうぞうしくてみんないそがしい。そのとき…!?2003年8月14日午後4時過ぎのこと。アメリカ北東部から中西部にかけて、またカナダ南西部で、大規模な停電が起こりました。この停電により、5000万人の人々が29時間もの間不便を強いられ、また不安な思いで過ごしました。作者のジョン・ロッコは、この停電を、家族とともにブルックリンの自宅で体験しました。本書は、その体験をもとに描かれています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
114
暑くて騒々しい夏の夜。明るい電気の下、人々は慌ただしく活動している。その時……街の明かりが消えた。機械は全部動かない。街はひっそりと静まりかえる。それぞれの事に忙しかった家族は一つの部屋に集まった。両親もお姉ちゃんも電気がないとする事がない(!) 懐中電灯の光でボードゲームをした。懐かしくて特別な気分。クーラーも止まってしまったので、そのうち暑くなって来た。だから屋上にあがってみた。すると、見えなかったものが見えた。街の明かりは消えたけれど、楽しく過ごすには充分に明るい夜だ。2011年10月初版。2016/07/02
Kawai Hideki
55
娘のきまぐれ大喜利的検索キーワード「ねこ ろうそく」でヒットした奇跡の一冊。2003年8月14日、カナダ南西部で発生した大規模停電にまつわるお話。蒸し暑い夏の夜、あわただしく別々に過ごしていた家族が、停電をキッカケに同じ時間を過ごす。やがて、町中が夜空を愛でるパーティ騒ぎに。ロウソクは、停電中の灯として登場。ネコは絵の中で出てくるのだが、本文中には出てこない。一体、どんなインデックスを作っているんだろう?2017/12/30
masa@レビューお休み中
55
はじまりは、いつも通りの夏の夜だった。僕は、ボードゲームで遊びたくて、みんなに声をかけるんだ。でも、みんな忙しくて相手にしてもらえない。お姉ちゃんは電話、お父さんは料理、お母さんは仕事…。誰にも遊んでもらうことができないからひとりで遊ぼうと思ったんだ。そうしたら…突然、電気が消えて、家が真っ暗になってしまった。それどころか、街中が真っ暗な闇に包まれて大変なことに…。主人公の僕はどうなるのかなと思いながら、ページをめくっていたら、最後はハッピーエンドで良かったです。家族で一緒に屋上に行くシーンが好きですね。2013/02/22
tokotoko
49
季節はずれですが、夏の夜のお話です。作者はディズニーで映画製作に携わっていらしたようで、遠くからの喧噪が聞こえそうな夜の通りも、ムシムシした夜の空気も、家族同志の気を使わない感じも、1人ぼっちでさみしくなっちゃった子供の後ろ姿もね、もう映像そのものの迫力です。そんな夜が・・・何と一変する出来事が・・・!!暗ーくなったけれど、ポッと明るくなったところ。それはどこだと思いますか?今年の夏、こんなお楽しみもいいなぁー!って、夏が来るのが楽しみになる1冊です。2015/01/10
小夜風
29
【小学校】2003年8月に北アメリカで起きた大規模停電を元にしたお話らしいですが、私は4年前の輪番停電を思い出しながら読みました。本当に真っ暗でとても心細く…でも子どもたちを不安にさせたくなくて、懐中電灯の灯りでトランプをしたりしましたよね。星がキレイだったなぁ…。2015/03/11