内容説明
火星で発見された地上絵に隠された“宇宙メッセージ”の解読が進む中、「木星太陽化計画」主任・本田は、太陽系開発機構から恐るべき報告を受ける―二年後、ブラックホールが太陽を直撃するおそれがあるというのだ!人類滅亡の危機を前に、木星を爆破させて、ブラックホールのコースを変えようという計画が浮上するのだが…。空前のスケールで描く宇宙SF巨篇完結。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒデキ
48
小松SFの醍醐味を味合わせてくれる作品でした。 SF設定を読者と共有した上で物語を進める 昔感じていた、SFの楽しみ方を思い出させてくれました。 小松氏の文章力に圧倒させます。 この本の出版されたのは、まだまだ、バブルの足音も聞こえてきてなかった時代でした。 その頃の若者に小松氏が、どんな期待を持っていたのかな? と考えてしまいました。2022/04/11
まえすとろ
36
1976年、アニメ制作会社東京ムービーはテレビSFアニメの原案を小松左京、演出・月岡貞夫、キャラクターデザインはモンキーパンチ、メカデザインは松本零士という顔ぶれで企画。木星を太陽化させるべく奮闘する科学者が主人公のストーリーは『バイバイ・ジュピター』。しかし、製作は頓挫するも紆余曲折を経て翌年の1977年、日本SF映画の威信を掛けた大作として蘇ることとなり、更に6年の歳月を費やされて『さよならジュピター』は完成する。映画完成台本を元に作者自身がノベライゼーションを手掛けた稀有なSF小説作品でもある。 2015/10/27
まえすとろ
29
小松左京が『日本沈没』のシノプシスを太陽系へスケールアップしたSFスペクタクルの下巻。太陽系の中心である太陽に衝突するコースを取るブラックホールの存在を知った人類は太陽系脱出計画と、かねてより計画されていた「木星太陽化計画」を一部変更して木星を爆破し、そのエネルギーによってブラックホールの軌道を変える作戦の「豪華2本立て!」でクライマックスへっ!!という展開。2014/10/04
まえすとろ
21
小松左京が『日本沈没』のシノプシスを太陽系へスケールアップしたSFスペクタクルの下巻。太陽系の中心である太陽に衝突するコースを取るブラックホールの存在を知った人類は太陽系脱出計画と、かねてより計画されていた「木星太陽化計画」を一部変更して木星を爆破し、そのエネルギーによってブラックホールの軌道を変える作戦の「豪華2本立て!」でクライマックスへっ!!という展開。 2013/10/25
naotan
11
長かった―。途中で読むのが辛くなったけど、クライマックスから一気に読了。とてつもないSF巨編でした。2014/09/08