感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
匠
117
まど氏が本日午前に永眠されたとのことで再読。「ぞうさん」「いちねんせいになったら」「やぎさんゆうびん」「ふしぎなポケット」など誰もが一度は耳にしたことがある童謡でも有名な、まどみちおの詩は優しく温かく、全く棘を感じさせない。でも、創作意欲の源は政治や教育、経済や戦争などに対する不満なのだそうだ。それを知って読み返すと、子どもでも読みやすいひらがなを多用し、わかりやすく覚えやすい言葉で棘らしきものをそっと含ませている詩は確かにあった。こんな穏やかな表現力、僕も身につけたい。謹んでご冥福をお祈りいたします。2014/02/28
かおりんご
33
詩。まどさんは、台湾で育ったのですね。それも従軍もされていたなんて、知りませんでした。晩年は教会から離れておられたようですが、20歳くらいで洗礼を受けていたことにも驚き。まどさんの人生を思いながら、詩を読むと、心から湧き起こる子どもたちへの愛を感じずにはいられません。ずっと手元に置いておきたい。優しい気持ちになれます。2022/11/06
みやび
9
コロナの報道ばかりで心がかき乱されて読書が進まなくなってしまった。大大大好きな詩人さんなら・・・全集を持ち歩きたいぐらいだけど重すぎるので文庫サイズ買いました。私のバイブル。そばにあると安心します。なんでこんなに優しいんでしょう。2020/05/13
GORIRA800
6
世界の愛くるしさをわかりやすい言葉で唱えた詩 誰にでも届くようなその詩に癒される 2022/10/02
せきちゃん
6
日本のほとんどの人が知っている童謡「ぞうさん」や「やぎさんゆうびん」など、数多くの名曲を生み出したまどさんの詩集。広大な宇宙から小さなホコリまで、この世に存在するあらゆる物がまどさんの温かな手によってすくい上げられ、命を吹き込まれている。詩では「昼しずか」「うみとそら」、童謡では「ドロップスのうた」が一番お気に入りです。子供のような目線から生まれたたくさんの詩たちは、幼い頃自然や草花に触れて感じた時の幸せな気持ちを思い出させてくれて、すっかり童心に帰り癒されました。日々忙しい大人におすすめしたい本です。2016/02/10