内容説明
どうすれば哲学をふり廻さずに事物を哲学的に深く捕捉し表現しうるか。日常語ではやっていけないから「やむを得ず」専門語を使うのだという意識をもつことこそ、すべての個人の社会科学的認識を深めていく出発点である。そういった意識のなかで、素人の眼と専門家の眼が統一されている。
目次
1 社会科学の視座(根本の学問と個別科学;主体性と客観性 ほか)
2 考えてきたこと、考えること(日本の現場で;現実をいかに見るか ほか)
3 自由への断章(個体と社会科学的思考;方法としての思想史)
4 人間、社会、そして資本―『資本論の世界』をめぐって(なぜ『資本論』なのか;人間と自然との物質代謝過程 ほか)