内容説明
リチャードへ。あんたのたんじょう日パーティー、よんでくれなくていいからね。あたし、いかないから。もと友だちのジャネット。―おたがい気になっているのに、すなおになれない少年と少女。そんなふたりが、メモともつかない手紙のやりとりをつうじ、やがて心をかよわせていき…。小さな恋の往復書簡。
著者等紹介
ヴィオースト,ジュディス[ヴィオースト,ジュディス][Viorst,Judith]
1931年生まれ。小説、詩、絵本、児童書など幅広いジャンルの執筆をおこなう。ワシントンD.C在住
金原瑞人[カネハラミズヒト]
1954年、岡山県生まれ。法政大学教授。翻訳家。研究分野はエスニック文学。また、ヤングアダルトの分野を中心に精力的な翻訳活動を行っている
はたこうしろう[ハタコウシロウ]
1963年、兵庫県生まれ。京都精華大学美術学部卒業。絵本作家、デザイナー、イラストレーターとして国内外で活躍するほか、ブックデザインにも数多く関わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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❁かな❁
182
とっても可愛らしいー♡めちゃくちゃキュート♡本当はすごく仲良しのふたり。あることから喧嘩になりメモに言いたいことを書きあって…。素直になれないふたりが可愛い♪往復書簡のやり取りで仲良しなのが伝わってくる!絵のタッチから海外の方が描かれたと思っていたら日本の方でした。はたこうしろうさんの鉛筆描きのオシャレな絵がぴったり♡訳は金原瑞人さん。少しずつまたふたりの距離が近づいていくのが可愛すぎる♡最初のページの写真も素敵♡最後のリチャードのお手紙にキュンとして最後のページできゃー♡となった♫小さな恋の往復書簡*2018/09/23
佐々陽太朗(K.Tsubota)
103
BOOK AND BED TOKYO - KYOTO に泊まって、何気なく手に取った本。旅先で、しかもこんなにぶっ飛んだ場所で読むからには普段の延長線上でない本を読むべきだろうと心が奥底で囁いたに違いない。淡い恋心を抱く少年少女の往復書簡。森見登美彦氏の『恋文の技術』ほどには悶々とした屈託を抱えず、三島由紀夫氏の『レター教室』ほど大人の機微をうがつことなく、ただただ初々しい。そこがいい。私には二度と獲得し得ない世界がここにある。老兵は死なず、ただ消え去るのみ。2017/01/07
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
96
小さい時からなかよしだった女の子。大切な友だちだったけど、野球は別。僕がキャプテンの間は「ぜーったい女は入れない」。サウスポーの彼女へ。元友だちより。仲たがいして絶交中の少年と少女。だけどお互いの事が気になって、喋る代わりにメモでやり取りをする。小さな往復書簡を繰り返すうち、頑なだった心は解け、再び気持ちが通い始める。「教えといてあげる。わたしの打率は3割4分5厘よ」。和解策を提示するのはやはり男子から。『おともだち』から『男と女』へと変わる関係。小さな恋のメロディを思い出す初々しいラブストーリー。2016/02/26
おかだ
64
くっそーラブラブやないかい!嫉妬!可愛らしい恋に嫉妬!ふおぉぉぉ!!!!…ごめんなさい取り乱しました。ある事がキッカケでケンカしてしまった男の子と女の子のメモのやり取り。女の子がさぁ、ズルいよね。勝ち気で意地っ張りで、ポロッと涙を見せちゃったり調子に乗って交渉したり、駆け引き上手だわ。これは男の子、勝てない。一生尻に敷かれるわ。男だから女だから、っていう性差別の問題に触れつつ、同時に初々しい恋愛感情にもキュンとできる、ステキな絵本だった。文章以上に雄弁な、ストーリーを感じさせるイラストが最高。2018/10/24
♪みどりpiyopiyo♪
59
リチャードへ あんたのたんじょう日パーティー、よんでくれなくていいからね。 もと友だちのジャネット ■おやおや、ジャネットちゃん ご立腹です! 可愛くってとびきりイカした女の子にワクワクしちゃうお話を読みました。米国の小説家で詩人、絵本や児童書も手がけるジュディス・ヴィオーストのお話に、はた こうしろう さんが絵をつけました。訳は金原瑞人さん。■子供の世界にもある 因習と分断と 自由と解放のお話。結局どうなったのかは明記されませんが、最後はほんわかでした (ღ′◡‵) (2011年)(→続2018/09/29