中国歴史人物選<br> 范仲淹

中国歴史人物選
范仲淹

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  • サイズ B6判/ページ数 258p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784891742348
  • NDC分類 289.2
  • Cコード C0322

内容説明

名臣の実像と虚像。複雑な国際情勢に苦悩する北宋朝にあって、范仲淹が果たした役割とは…。「名臣」の足跡から、11世紀中国の歴史を見る。

目次

第1章 宋の天下統一
第2章 范氏の系譜
第3章 修学の時代
第4章 駆け出しのころ
第5章 期待の新進官僚
第6章 朋党の禍
第7章 西北辺の守備
第8章 将帥の才
第9章 慶暦新政の顛末
第10章 晩年の勤め
終章 名臣への道

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

崩紫サロメ

13
北宋第一の名臣として日本でも有名な范仲淹。だが、進士に及第したものの、生涯の多くを地方で過ごし、宰相になることもなかった彼が何故そのような評価を受けているのか。本編でその行動を淡々と辿っていく中で、中国における「諫言」の伝統と、そのねじれのようなものが見られる。宋代には台諫制度が整い、官僚が国政批判を行うことで浄化を図り、そのような文脈において、范仲淹は高い評価を受けたが、この後、売名のための諫言も横行し、政治の混乱を生むという皮肉な時代に入っていく。2020/03/09

さとうしん

4
范仲淹の生涯とともに、対西夏防備、慶暦新政といった彼の事績、そして諫官の設置とその影響、朋党をめぐる論争などの彼の生きた北宋前半期という時代の気風、劉太后、呂夷簡ら関係人物の評価が手堅くまとめられている。中国時代劇『清平楽』の副読本として最適。2020/08/03

ジュンジュン

4
勃興期の北宋(11世紀前半)を生きた"治世の能臣"の生涯。如何せん平時なので、輝かしい軍歴も華々しい業績もなく、そもそも総司令官にも宰相にもなっていない一官僚の評伝はちょっと退屈。それが、「宋代第一の名臣」と称えられるようになった過程を最終章で紹介されているが、正直あまり納得できなかった。2017/12/21

ホンタイ居士

1
「先憂後楽」…北宋の士大夫の理想像から庭園の名前、そして野球場の名前にまでなった彼の有名な言葉である。しかし宋代以降の官僚の朋党の禍と実務能力を伴わず騒ぐ台諫の端緒となったのも彼らであったように思う。そう考えると王安石は彼とは違ったスタンス。2009/05/09

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