出版社内容情報
克明に史実を追って,800年間にわたるイスラム教徒の支配からのイベリア半島奪還とばかりはいいきれない,レコンキスタの本格的通史。ユダヤ教徒をふくめ,三者の対立あるいは協力,複雑な800年の情勢に迫る
内容説明
711年イスラム教徒軍のイベリア半島侵入~1492年グラナーダの陥落。この間800年にわたる、キリスト教徒によるイスラム教徒撃退運動=レコンキスタの初めての本格的通史。「エル・シッド」の活躍、「ローランの歌」の発祥etc…(巻末に詳細地図)。
目次
第1章 イラスム教徒の征服
第2章 後ウマイヤ朝との戦争(718‐1085)
第3章 ムラービト朝との戦争(1086‐1157)
第4章 戦争の諸条件
第5章 ムワッヒド朝との戦争(1157‐1212)
第6章 大レコンキスタ(1212‐52)
第7章 レコンキスタの終結(1252‐1492)
第8章 結論
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
MUNEKAZ
18
イギリス人の史家によるレコンキスタ本。もとは1978年の発行。他の方も言及しているが、いかにも翻訳調という淡々とした語り口でかつ図版も少ないので、ページ数の割に読み通すのは疲れるかも。ただ裏切り・日和見・寝返りが相次ぎ、キリスト教側もイスラム教側も一枚岩でない様子を、内乱期のイングランドに例えたりするのは、独自性があっておもしろい(まぁ知識不足からなかなかピンとこないのですが)。また戦争→略奪→再植民というレコンキスタのサイクルが、その後の新大陸での植民地支配に応用されたという指摘も興味深いところだった。2022/01/26
mongkeke_tarikh
2
先日通読した「剣と清貧のヨーロッパ」に触発され、長らく積読状態だったのを再読。…なのだが、全体的に「レコンキスタに関係する戦役を年代順に全部上げてみました」的な大雑把な記述で、スペインの地理に不案内な人間には列挙された諸都市がどの地域にあるのか想像できず、訳者の林邦夫先生が作成し直された地図を見てもなかなか把握し辛い内容だった。一応キリスト教諸王国の側やムスリム諸政権側の内部事情というか文化的歴史的な背景の記述もあることはあるのだが、非常に淡白で生活文化や社会背景を含ませた2019/05/28
こずえ
1
新書のほうでレコンキスタに興味をもったらこちらをどうぞ。なんか淡々とした文体と批判されることがあるけどまぁそこはご愛敬。
夢仙人
1
少々細かすぎた。読むのに疲れた。2010/07/08
伊室茨
1
これを読むきっかけになったのが『サンホラ』(アーティスト名です)の『侵略する者される者』だった気がする。(オイッ!!)で、偶然図書館で見つけたので読んでみたわけです。世界史の授業とかでもさらっと出たりしますしね。(あぁ、そう)世界史のある学生にとってはこの部分は結構勉強にもなりますよ!!(ただし授業ではそこまで詳しくはやらないと思うぞ)しっかし・・・・・レコンキスタするのに8世紀もかかるのがすごいところだと思います・・・・。(確かにな)そしてその後スペインが衰退していっちゃうのを見て『あぁ、やっぱり時代の2010/05/04