内容説明
本書は、江戸幕府の郡代や代官にはどのような人物が登用され、幕吏としていかなる役割を果たしたか検証していくことを目的としている。江戸幕府の地方行政官としての郡代や代官が、地域の民意を吸収しながら、殖産興業を含めた民政をどのように推し進めていったか明らかにしていこうとするものである。
目次
江戸幕府の直轄領と代官
伊奈備前守忠次
大久保石見守長安
彦坂小刑部元正
関東十八代官
小泉次大夫吉次
鈴木三郎丸郎重成
田中休愚喜古
井戸平左衛門正明
川崎平右衛門定孝〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
№9
24
“お代官様”というと時代劇に出てくる悪役のイメージが浮かぶが、優秀なテクノクラートや行政官として活躍したものたちも多いらしい。富士山の宝永噴火で窮乏する農民の救済に奔走した伊奈忠順の伊奈家初代関東郡代伊奈忠次、新田開発・玉川上水の修復・石見銀山の経営に能力を発揮し民からも慕われた川崎平右衛門、幕末に単に領地の経営のみならず、西洋の侵略に対抗し得る防備をかためるべきと幕府に建議し高島流砲術の普及に努め、世界遺産となった韮山反射炉の建造にも尽力した江川英龍をはじめとした名代官と慕われた人物たちを紹介している。2016/01/03
rbyawa
1
e150、江戸の頃の幕府直轄地(たまに地図が違うと思ってたけど時代が下るに従って増えてたのねw)を支配する役が代官らしいんですが、あれですかね「お主も悪よのぅ」「お代官さまこそ」のお代官さんですね。世襲のこともあったものの、土地の有力者と結び付いてしまうかもしれないので基本的には一代限り、土地の農民出身者の中から選ばれることもあったようですが、選考基準みたいなものはちょっとこの本ではわからないかも。個人的にはご近所の川崎さんが好きでした、人柄手腕文句なし! と思ってたら川崎神社作ってたっておい江戸庶民ww2014/05/30