内容説明
同化ではなく異化そして共生へ。受難と分断のなか力強く生きぬいた20世紀。朝鮮半島と日本との新しい関係をつくる21世紀の開かれたKOREANを語る。
目次
近・現代朝鮮史の渦中で―在日朝鮮人とのつきあい方、朝鮮問題への関心の持ち方とは(朴慶植;宮田節子)
いま、ニム・ウェールズの『アリランの歌』がよみがえる―近代、百年の旅人たちを語る(李〓(かい)成)
阪神大震災から芽生えた思想とは―戦後五十年、いま、あらゆる矛盾が吹き出す(小田実)
祖国と在日を生きる意味を見据えて―済州島四・三事件五十周年に、半世紀を振り返って(金石範;金時鐘)
新井将敬代議士の死に思う―日本人になりきれなかった政治家(金奎一)
在日を生きる存在を直視するなかから小説が生まれた(梁石日)
薩摩焼四百年の歴史を語る―継続の力と原点回帰(十四代沈寿官)
「弘益人間」と「新人間主義」の文化精神運動が南北を救う(金芝河)
二十一世紀を生きる在日KOREANのアイデンティティとは(金敬得)
地域差別は韓国社会のガンだ―韓国の差別意識はすべて「村意識」に根ざしたもの(金容雲;鄭煥麒)
「在日」が語る日本近代史―閉ざされた「在日」から、開かれたKOREANへ(姜尚中)
日本の祭りにアジアの鼓動を聴く―日本各地に息づく渡来文化を撮り続けて(前田憲二)
著者等紹介
朴鉄民[パクチョルミン]
1945年大阪生まれ。東映映画俳優養成所卒業後、代々木小劇場演劇集団「変身」、在日朝鮮演劇団、金剛山歌劇団を経て、1984年演劇・映画企画集団「マダン企画」設立。1986年セヌリ文化情報センター設立。1989年在日を中心とした文化情報誌・季刊『セヌリ』創刊(2000年から月刊)。2003年TV J‐Korea設立、現在代表取締役。在日KOREANの文化・知識・企業人、市民運動団体や海外KOREANとネットワークを構築するかたわら、『朝まで生テレビ』の論客、日韓バイリンガルの演劇・映画での俳優、演出家としても活躍
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