内容説明
平安京の明け暮れ「紫式部日記」、「たけくらべ」に源氏物語の情景、鴎外の健脚「澀江抽斎」、落葉林の美を謳う「武蔵野」、幕末から明治の木曽路「夜明け前」、人権擁護の松下のペン、岸惠子のヌーヴェル・ヴァーグの大技、など、コーヒーを飲みながら君と語る文学エッセイ集。
目次
再会の喫茶店―高柳淳著『春しぐれ』
爆笑と警鐘―古岡孝信著『今、だから鐘を鳴らす』
海に捧げる祈り―小野正嗣著『水死人の帰還』
竹の里の哀話―水上勉著『越前竹人形』
一葉の素顔―樋口一葉著『たけくらべ』
文芸・自然遺産―国木田独歩著『武蔵野』
近代日本文学の夜明け―島崎藤村著『夜明け前』
上三花のペン―松下竜一著『桧の山のうたびと』
国際派の文学―岸惠子著『風が見ていた』
望郷のサスペンス―松本清張著『球形の荒野』
鴎外の前に抽斎ありき―森鴎外著『澀江抽斎』
平安京絵巻―紫式部作『紫式部日記』
著者等紹介
猪原孝人[イハラタカト]
昭和10(1935)年大分に生まれる。昭和58(1983)年通信教育課程にて法政大学文学部日本文学科卒業。平成7(1995)年大分県立図書館にて大分県職員を定年退職。平成15(2003)年法政大学国文学会入会(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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