内容説明
昭和十三年一月、戦地の日本軍兵士を慰問するため、朝日新聞社の主催で吉本興行の芸人たちが中国大陸へ派遣された。選ばれたのは、漫才のエンタツ、アチャコやミス・ワカナ、一郎、落語の柳家金語楼など、売れっ子ばかり。駆け出しの若手漫才師丙助丁助は、これにむりやり割り込んで随行する。慰問団は、「わらわし隊」と称され、各地で大歓迎を受けた。丙丁コンビはズッコケながら前座をつとめ、最前線へと進んでいく。二人の掛け合いでつづる、お笑い奮戦記。
著者等紹介
雨神音矢[アマガミオトヤ]
1942年生れ。大阪大学法学部卒業。主に時代小説を手掛ける。2000年、「クニノミチ」で、さきがけ文学賞を受賞。神戸市在住
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