感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かっぱ
32
将棋は、チェスや中国将棋と共にインドの古代ゲームであるチャトランガに由来するようだが、日本で独特の発達を遂げたゲームでもある。特に獲得した相手の駒を手駒として再活用できるというルールは独自のもの。将棋を人生に例えることもでき、局面にも序盤、中盤、終盤があり、それぞれで戦い方が異なってくる。組み立てが悪いと大敗を期すことになるのである。江戸の詰将棋、戦国大名の陣形との類似点、駒数が130枚にも及ぶ大将棋の存在、などおもしろく読んだ。羽生喜治さんのようなエッセイ的なものから、研究に値するものまで、楽しく読了。2016/09/19