プルトニウムファイル〈上〉

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 267,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784881359037
  • NDC分類 539.45
  • Cコード C0098

出版社内容情報

1945年マンハッタン計画(核兵器開発計画)の医師たちはプルトニウムの人体への影響を調査するため、人体へのプルトニウム注射を開始する。この恐るべき人体実験の被験者には4歳の少年も含まれ、かれらは「治療のため」と医師達にだまされてプルトニウムを注射され、自分の体のなかに「プルトニウム」が存在する事を知らずに死んでいった。医師たちの人体実験は、ヒロシマ・ナガサキ・終戦・ビキニ環礁ののちもとどまるところを知らず、被験者も少年院の少年たちや数多くの妊婦たちへと移っていく…… 狂気の人体実験の実態を暴き、現代の核・原子力医療問題を問う衝撃のノンフィクション。上巻。

【目次】

【目次】

第一部  「産物」

第一章  プルトニウムは酸の味
第二章  カリフォルニア大学・放射線研究所
第三章  シカゴ大学・冶金学研究所、一九四二年
第四章  許容線量
第五章  マンハッタン計画始まる
第六章  顔を見せたプルトニウム
第七章  人体実験の立案
第八章  エブ・ケイド
第九章  ではお次――アーサーとアルバート
第一〇章 トリニティ実験
第一一章 小さな太陽
第一二章 仕事は続く
第一三章 ロチェスターの流れ作業
第一四章 誤診された主婦
第一五章 量をふやせ――シカゴ
第一六章 最後の三本――戦後のバークレー

第二部 核のユートピア

第一七章 十字路にて
第一八章 来る人 去る人
第一九章 原子力委員会(AEC)の隠蔽工作
第二〇章 嘘をつけるほどの愛国者――シールズ・ウォーレン
第二一章 金の亡者と神様と
第二二章 ナシュヴィルの妊婦たち
第二三章 ファーノルド校の少年たち

索引

内容説明

「プルトニウムの人体投与」…名だたる医師や科学者が犯した今世紀最大の罪。同意も説明もなく実験台にされた数千のアメリカ国民。ヒロシマ・ナガサキの原爆投下…被害者は日本だけではなかった。

目次

第1部 「産物」(プルトニウムは酸の味;カリフォルニア大学・放射線研究所;シカゴ大学・冶金学研究所、1942年;許容線量 ほか)
第2部 核のユートピア(十字路にて;来る人 去る人;原子力委員会(AEC)の隠蔽工作
嘘をつけるほどの愛国者―シールズ・ウォーレン ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

coolflat

5
患者18名にプルトニウムを注射した実験や妊婦829名に放射性物質を飲ませた実験や施設の子供74名に放射性物質を飲ませた実験について書かれている。これらの被験者は例外なく、貧者や弱者や末期の病人であり、インフォームドコンセントを受けることなく、人体実験を受けさせられた。だがプルトニウム注射実験では、「死期の迫った末期患者」だと大抵の人が思い込み、科学論文にもそう書かれていたが、それが嘘だということが判明する。人体の長期におけるプルトニウムの影響を追跡するため、比較的健康な患者が被験者として使われたのである。2014/04/08

GASHOW

2
プルトニウムを注射したり、放射能を炭酸飲料にカクテルにして飲ましたり、なんて恐ろしい ことを。放射能の怖さを疑う人に読んでもらいたい。想像以上に恐ろしい。2014/09/04

もよ

2
アメリカの医学者・科学者がアメリカ人を対象に実施した放射能人体実験について、事実をたんたんとつづった書。ここまで非人道的な人体実験を臆面も無く実行するアメリカという国家組織の恐ろしさとともに、一方で、このような重要な事実を地方紙の記者が暴き、エネルギー省長官やクリントン大統領をも動かすアメリカのジャーナリズムの力強さも印象的。 正直読みやすい本ではないが、いろいろな意味で重要な書です。放射性物質はここまで隠蔽しなければならないほど危険なものだということも再確認しました。2013/03/13

takao

1
報告書に基づき、放射能実験についてクリントン大統領が謝罪声明。2017/08/02

瀧本往人

1
国家機密として進められたマンハッタン計画のなかで、プルトニウムの「影響=効果」を測る人体実験が行われていたことを暴露した本。しかもそれはAECになっても引き続き30年にわたって続けられたのだった。http://ameblo.jp/ohjing/entry-11776555861.html2014/02/23

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/121804
  • ご注意事項