内容説明
ネット依存から、薬物、アルコール、ギャンブル依存まで―依存症は「心の弱い人」がかかる病ではない。「心の闇」と立ち向かいながら、周りの人の助けで回復への道を歩む人たちに初めて光を当てる。第36回ファイザー医学記事賞優秀賞受賞。
目次
1章 ネットに吸い込まれ
2章 らせんの苦しみ
3章 家族ゆえ
4章 医療に何ができるか
5章 地域で支える
6章 変わるか業界
7章 罪に終わらせず
8章 小さくても一歩
特集 もっと知りたい「依存症」
「伝えたい」―読者の生の声から
信毎健康フォーラム「アルコール依存症」
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kanki
20
ルポ。長野県での依存症の実情。信頼障害と捉える。人間を頼れない、本音で語れない病。2023/07/27
カッパ
18
【795】依存症について実例もまじえ非常にわかりやすく書かれた良本だと思いました。私が講演を聞いて感動した信頼障害についてもきっちりと取り上げています。実例や悩みからの企業面や施策の話、そして知識など幅広く書かれてます。依存症はでる形だと知るのも学びになります。人にオススメしたい本でした!!!2018/06/12
はづき
13
当事者の声がたくさん載っていて、やっぱり信濃毎日新聞は良い取材をする。病であること。病に至った根本があること。人とのつながりのなかで回復していけること。消費と欲望をあおられ、“でなければならない”と自己責任を背負い込む。いまの日本は依存症に陥りやすいし、回復の難しい社会だ。隣にある病だからこそ、自分のこととして受け止めたい。2018/05/04
はまい
3
様々な依存症の経験者の体験談が生々しい。 昔は自己責任、自業自得という風潮だったのが 病気であると徐々に認知されて来ている。2018/11/25
Yakmy
3
依存症は病気であるという認識が少しずつ少しずつ広まっていると思う。当事者の家庭に育ったものとしては、常に自分が依存症へと墜ちていくのではないかという恐怖がある。その恐怖にきちんと目を向け続けないといけないと思い、手に取った。丁寧な取材に基づいて、当事者や家族、医師、弁護士と幅広く声を拾った連載だった。2018/04/19