内容説明
クレールは新生児室(NICU)に勤める32歳の看護師。仕事は順調、だけど目下の悩みは恋愛が長続きしないこと。親友や職場の同僚、周りは順調にパートナーを見つけ、家庭を築いているのに―。そんなある日のこと、パーティーでフランクと知り合いになる。今度こそ運命の人だと信じて、同棲し始めるクレールだが…。現代女性の人生の選択を描いた、フランス発ベストセラーコミック。
目次
1 地球上のオトコたち
2 センスを磨く
3 愛の証拠?
4 幸せになろう
著者等紹介
ピコー,オード[ピコー,オード] [Picault,Aude]
1979年生まれ。コミック作家。装飾美術を学ぶ傍ら、学生時代からバンド・デシネを描きはじめる。女子大生の日常をスケッチ風に描いた『Moi,je』を発表し、反響を呼ぶ
大西愛子[オオニシアイコ]
東京生まれ。フランス語翻訳・通訳。父親の仕事の都合でフランス及びフランス語圏で育つ。フランス・バンドデシネの翻訳を多数手がけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Y2K☮
28
衝動買い。パリで働く32歳の看護師クレールの恋愛を巡る色々。生々しい。フランクの苦悩も理解できるけど、あれはひどい。「女にしては」とか「女じゃあるまいし」とか。ただできないなりに家事に協力しているカデルに対するジョー(女性)の言葉もきつい。その根底にある育児の大変さが分からないなりに伝わってきたけど。川上未映子「きみは赤ちゃん」でも、自分なりに家事を手伝っている夫の阿部和重が理不尽に怒鳴られ、著者が女性の友人から諭されるというくだりがあった。カデルの本音も含めてその辺りをフェアに描いているのが素晴らしい。2020/02/13
ケイティ
25
パリに住むアラサー女性・クレールを主人公にしたコミック。コマ割りがないのが新鮮。NICUで働くクレールは仕事を真面目にこなしつつ、恋愛や結婚について悩みながらも自分の人生を大切にしたいと思いながら日々過ごす。なんだかんだ、男性を立てる雰囲気や相手との家族のしがらみなど、日本と変わらない。個人主義でもっと気にしないかと思っていたが、「普通の幸せ」が得がたいのは世界共通なのかな。ゆるいタッチだが、淡々としていて考えさせられつつ、一緒にがんばろうと思える大人な内容でした。山内マリコさんの解説もよかった。2019/12/26
藤
12
フランスでもか…と頭を抱えたくもなるけど、終盤のクレールの決断やそれまでの煩悶、そしてこれからに向けた彼女の言葉はいつかの私に寄り添うだろうと思う。山内マリコ氏は小説よりエッセイの方がやはり好きかもなと思いつつ。2019/06/25
くさてる
10
パリに暮らす32歳の看護師、クレールの恋と生活の日々を描くフランスのコミック。仕事、親との関係、出会い、セックスの不満、彼氏とのすれ違い、予期せぬ事件、など、自分がこの年代のときにやまほど読んだ日本の女性マンガとまったく変わらぬ視点と流れ、ラストの展開にいささか古さまで感じました。欧米でもそこは変わらないのだなー……。2020/01/18
ズー
5
まさかのコミックだったのですぐ読めた!珍しいコマ割りのない漫画。あれ?もしかしてコマ割りの漫画って日本独特なの?ふわっとしたゆるいタッチもかわいいし、結構えぐいこと きついことをソフトタッチで読ませてくれる。この本もフェミニズム的なものだった。韓国 日本まではいかないまでも、あとがきに書かれていたのと同意見だが、強い女が平等に生きていそうなフランスでも、こんな日本の日常にある男に対してのやりきれなさとかそういったものがあるのかと驚き恐怖。でも終わり方がなんとも清々しい。なかなかできない行動。2019/08/14