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暗黒ディズニー入門

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  • サイズ 新書判/ページ数 258p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784864369718
  • NDC分類 778.77
  • Cコード C0276

内容説明

現実と幻想の境界を破壊する魔術。ディズニー作品はいかにして世界を書き換えたのか。宗教、差別、アート…様々な観点からディズニーの世界を掘り下げる。

目次

第1章 ノートルダムの鐘
第2章 白雪姫
第3章 ダンボ
第4章 メリーポピンズ
第5章 トゥモローランド
第6章 ディズニーランド
第7章 ジャングルブック

著者等紹介

高橋ヨシキ[タカハシヨシキ]
1969年東京生まれ。映画ライター、デザイナー、悪魔主義者。雑誌『映画秘宝』にアートディレクター、ライターとして参加する傍ら、テレビ、ラジオでも活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

vaudou

14
高橋ヨシキ氏は、人々を蠱惑してやまないティズニーの舞台セットの裏側に案内してくれる。ヒトラーと白雪姫、あるいはダンボと奇形。禁忌な歴史にも精通する著者ならではの切り口が、ディズニーの推進力は「魔術への信頼」と、一方で時流という「現実」から密に影響を受けてきたという背景を、皮肉にも浮き彫りにする。ウォルトが偉大な夢追い人だったのは明白だが、さらにマットペインティングやテクノロジーとの歩みをも掘り下げることでより立体的なディズニー考として読める。いかがわしさを孕んだ遊園地がディズニー化する変遷も面白い。2017/03/07

梟をめぐる読書

11
「暗黒ディズニー」と銘打たれているが、きわめてまっとうで中立的な視点から書かれたディズニー論。現実のディズニーランドに足繁く通い、お気に入りのディズニー映画を何本も挙げられるような人ほど、裏話的な楽しみを得られるのではないだろうか。『ノートルダムの鐘』を最後にキリスト教的要素を脱色したウォルトの戦略、そして「遊園地」のイメージそのものを更新してしまった「革命」としてのディズニーランド。「(ランド内における)トゥモローランドのゾーンが空虚なのはディズニーに未来志向がないから」という指摘にはハッとさせられた。2017/03/08

imagine

9
悪魔主義者を自称する著者がなぜ『ダンボ』を愛して止まないのかが、よく理解できた。『E.T.』名シーンの元ネタだったのは意外。他の章でも『ノートルダムのせむし男』を『エレファントマン』を用いて読み解くなど、大変興味深い。後半の章では「現実」と「幻想」の境界などについて述べているが、やはりフリークス系を熱く語る前半が圧倒的。2017/04/11

8
題材が題材だけに「ですます調」のわかりやすい文章だが中身はいつもの高橋ヨシキで安心した。文字が大きいからか読み味は幾分あっさりしているが、「ディズニー」という大衆文化の総本山を語る切り口が一々新鮮で楽しい。虚構と現実の間を絶えず行き来する映画という表現において、現実に対する虚構の優位性を信じ続けるディズニーの倒錯的な側面についても言及されているが『ダンボ』愛が爆発した章もあったりと非常にバランスの取れた一冊。実際に紹介されている映画を見たくなる。とは言えもう少し突っ込んだ内容の話も読みたかった気もする。2017/03/07

ケレット

6
これまでの悪魔が憐れむ歌シリーズとは異なり、アニメーションの技術論が多かった。とりわけ世界初の長編カラーアニメである白雪姫についての章が面白い。ダンボ、メリーポピンズが素晴らしいことには同意。基本的には理知的な語り口なのに、ちょいちょいダンボにめっちゃ肩入れしてるのが可笑しかった。2018/03/06

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