内容説明
京都大学総合博物館は、創立以来100年以上にわたって、約260万点の学術標本や教育資料を収集してきた。膨大なコレクションの中から動植物や化石、鉱物など自然史の「標本」を紹介。皮だけになったアカネズミ、ごきげんなポーズのアオザメ…。生を失った無数のモノたちが、イキイキと待ち受ける一般非公開の収蔵室。そして、再び外へ出ると…。モノたちとの豊かなつながり、“生命”をめぐる一冊。
目次
さまざまな標本がある(標本は半永久的;目的に応じて;さまざまなフラットスキン ほか)
同定と比較(同定と比較―数の必要;データの集積―頭骨とあごの骨;頭骨とあごの骨の計測データ ほか)
求め続ける(あらゆるものから―生薬;産業との関わり;愛でたい標本 ほか)
フィールドにて―アカネズミを捕獲して標本をつくるまでのこと
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミライ
40
渋谷の紀伊國屋書店で見かけて購入。100年の歴史を誇る京都大学の総合博物館に貯蔵してある標本を多数のカラー写真で紹介したビジュアル文庫。表紙のはく製のインパクトが強かったのも購入したきっかけだったが、どうやらタケネズミという竹をバリバリ食べるネズミだそうだ。鳥類・爬虫類・哺乳類から植物まで、さまざまな標本が画像+解説文で大量紹介されていて、文庫ながらそのボリュームに満足感あり。最後に河川敷でネズミを捕獲して標本にするまでの過程が描かれているのが非常に興味深かった。2019/04/15
スイBLスキー
12
図書館より。博物館のファントムで剥製に興味を持ち、へんなものみっけでさらに興味が強くなり、気になってしまった本。標本を見ることはあるけど、そこに◯◯標本という呼び名がある、ってとこにはいってなかった。剥製・仮剥製と透明標本、ホルマリン(液浸)くらいしか知らなかった。フラットスキンはお金持ちのリビングのイメージ(笑)植物標本では、意外と平らではない事情についても紹介?してある。博物館の真の顔は、大元は、収蔵庫なんだな~あんなところで仕事したい。そして、剥製を作ってみたい。2020/06/10
やま
10
博物館好きには興味深い一冊。京大の博物館には行ったことがありませんが、その歴史を感じさせられます。動植物たちの標本がたんまり詰まっていて、その大切さも感じられます。ナナフシモドキのオスを発見した小学生の手紙には心動かされました。写真をながめるだけでも楽しい本です。文庫本サイズに新装した版なので、元の大きなサイズでも読んでみたかったです。この本は自然史系の標本をまとめているので、考古学資料などの文化史系の資料も見てみたい気がします。2019/06/01
seraphim
9
眺めているだけでも楽しい。動植物に鉱物。骨や毛皮。標本には色々なものがあるのだと再認識した。2019/07/25
うずめ
3
様々な標本が見れます。面白い。 最後には博物館の外へ出て、ネズミを捕まえ、標本にするまでが記されています。興味深く読みました。2019/12/29