内容説明
敗戦後50年、日本の侵略戦争を指導した東条英機らが裁かれた東京裁判=極東国際軍事裁判が、今、改めて問い直されている。それは連合国による「勝者の復讐劇」であったのか。なぜ天皇は裁かれなかったのか。BC級戦犯裁判の問題点は何か。ニュルンベルグ裁判とどこが違うのか。本書は東京裁判がはらむ問題点を様々な角度から照射し、戦後補償問題を含め、日本の戦争責任を改めて問い直す。
目次
第1章 東京裁判を考える
第2章 「勝者の裁き」論再考
第3章 極東国際軍事裁判と「小国」の立場
第4章 ニュルンベルク裁判の構造と展開
第5章 戦後ドイツの「過去の克服」の歩み
第6章 東京裁判再検討の視角
第7章 占領期の戦争責任論