内容説明
アマチュア作家サークルのメンバー、ジェラルド・ハドリーが自宅で惨殺された。殺害される直前、ジェラルドが緊張しているのを他のメンバーは不審に思っていた。その夜、サークルがゲストに招いたプロ作家マックス・ジェニングズと関係があるのか…。捜査が進展するにつれ、被害者ジェラルドの素性を誰も知らないことがわかる。一方、疑惑の人、ジェニングズは事件後に旅立ったまま、行方がわからない。ロンドン郊外の架空の州ミッドサマーを舞台に、バーナビー主任警部と相棒のトロイ刑事が、錯綜する人間関係に挑む。
著者等紹介
宮脇裕子[ミヤワキユウコ]
上智大学外国語学部英語学科卒業。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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詩歌
3
ドラマを観た後読了。やはり海外ドラマは内面描写を読みとり損ねてしまう。バーナビーが魅力的なのは揺るがない。細々とした心情が読めて満足。2014/04/24
飛鳥栄司@がんサバイバー
3
事件解明よりも、被害者が所属していたアマチュア作家サークルのメンバーのエピソードを必要以上に書き込んでいる印象が強い。バーナビーを中心とした捜査も色濃く書かれており、各パートで手抜きをしていないこともあり、500ページ超を一気に読ませる上手さがあるのだ。ミステリ要素からすると、被害者の意外な一面が暴かれるのが、あまりに唐突過ぎるのと、犯人判明が急転直下なので、とても淡白に感じてしまうのが少し残念な部分ではある。被害者を取り巻く人間の悲喜劇をもう少し事件と絡めてもらって、全体的な混沌感を出して欲しかった。2014/01/26
チェス
1
良きミステリ。面白かった2024/02/13
サフィール
1
バーナビー主任警部シリーズの一編というこで本作は三編目にあたるらしいが初読。アマチュア作家のミステリーサークルである殺人事件が起こる。英国ミステリらしいというか、閉鎖された小社会、何かあったらすぐ出てくる紅茶、古い慣習から抜け出せない人々等々安心して物語の世界に没頭できる。だが決して退屈ではなく後味もよろしい。前2作も探しているけどなかなか見つからず。ドラマにもなっているようなので見てみたいな。2017/04/04
wm_09
0
事件を脇に置いて関係者・捜査陣ともに濃い群像劇が続く。捜査がまったく進まなくてもそれのおかげで大ボリュームが成り立っている。ラストスパートでの事件の真相は結構頑張っているので、これはこれで許すことにする。(稲)2010/11/04