内容説明
ボーズとアインシュタインの理論的予言から約70年を経て、1995年にボーズ・アインシュタイン凝縮が実験的に実現した。それ以来、中性原子の気体を用いたこの分野の実験的、理論的研究は大きな広がりを見せている。本書はこうした動向を背景に、この分野の基礎知識をコンパクトにまとめたものである。統計力学を学んだ学部3年から大学院生、又この分野に関心のある専門家に役立つであろう。理論のみならず、実験の基礎原理が量子統計物理学の立場から解説されている。
目次
相互作用をしないボーズ気体
原子の性質
原子の捕捉と冷却
原子間の相互作用
凝縮状態の理論
凝縮体の動力学
ボーズ気体の微視的理論
回転する凝縮体
超流動
有限温度のトラップ気体
混合系とスピナー凝縮
干渉と相関
フェルミオン
著者等紹介
町田一成[マチダカズシゲ]
1968年東京教育大学理学部卒業。1973年同上理学研究科博士課程修了。京都大学理学部助手、岡山大学理学部助教授、教授を経て、岡山大学大学院自然科学研究科教授
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