物理学叢書<br> 現代の量子力学〈上〉

物理学叢書
現代の量子力学〈上〉

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  • サイズ A5判/ページ数 371p/高さ 22X16cm
  • 商品コード 9784842702223
  • NDC分類 421.3
  • Cコード C3342

内容説明

本書は、誕生以来60余年さらに豊さを増していく量子力学の核心を現代的立場からいきいきと描いたものである。シュレーディンガー方程式も、微分演算子も本書では与えられた仮定ではない。全ては明確に提示された基礎概念から、極めて自然に導き出される。UCLAでの多年の講義に基づく本書のおもしろさは、量子論の初歩を学んだ読者なら容易に体得できよう。

目次

第1章 基礎概念(シュテルン・ゲルラッハの実験;ケット、ブラおよび演算子;基底ケットと行列表現;測定、観測量および不確定関係;基底の変更;位置、運動量および平行移動;位置空間および運動量空間における波動関数)
第2章 量子ダイナミックス(時間的発展とシュレーディンガー方程式;シュレーディンガー表示とハイゼンベルク表示;調和振動子;シュレーディンガーの波動方程式;プロパゲーターとファインマンの経路積分;ポテンシャルとゲージ変換)
第3章 角動運量の理論(回転および角運動量の交換関係;スピン1/2の系と有限回転;O(3)、SU(2)およびオイラーの回転
密度演算子ならびに純粋アンサンブルと混合アンサンブル
角運動量の固有値と固有状態
軌道角運動量
角運動量の合成
角運動量を表わすシュウィンガーの振動子モデル
スピン相関の測定とベルの不等式
テンソル演算子)
付録A シュレーディンガーの波動方程式の基本的解の要約
B 運動量の合成則―不等式(3.7.38)―の証明

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

月をみるもの

11
https://bookmeter.com/books/13490257 を読んでたらベルの不等式が出てきたんだけど、すっかり内容を忘れてたんで4半世紀ぶりに再読。アハロノフ=ボーム効果の説明も、この本以上にわかりやすいものに出会ったことがない。もはや「現代の」ではないのかもしれないが、永遠の名著である。2019/06/27

MAT-TUN

4
私の愛読書。学生時代によく読み表紙がボロボロになったのは良い思い出。「本を読んだものの演習問題ができないという読者は何も学んでいないのだ」という桜井先生の指摘はギクッとする。2011/12/23

きゃりーねくねく

3
Stern–Gerlachの実験と偏光実験を通して,量子系の状態が複素線形空間のベクトルとして表現できることが明確に説明してある(座標表示の波動関数とSchrödinger方程式による標準的な導入よりも遙かに一般的でわかりやすい).平行移動や回転,時間発展というユニタリ変換の生成子として運動量演算子や角運動量演算子,時間発展演算子といった重要な物理量を定義する点が,下手に古典的な対応物を想起してしまわないのでよかった.2014/03/19

つねこう

2
これまで読んだ中で最もわかりやすい量子力学の教科書だったと思うけども、はじめに読む本ではないと思う。2019/01/02

.

0
対称性を全面に出して書かれた量子力学の教科書. (細かいところを無視した) 公理論的な議論になるきらいがあるが, すっきり書かれていてわかりやすい. 2015/01/14

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