電撃文庫<br> オルフェの方舟―ブギーポップ・イントレランス

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電撃文庫
オルフェの方舟―ブギーポップ・イントレランス

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  • サイズ 文庫判/ページ数 273p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784840233842
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

彼女の敵は世界。周り中のすべてを焼き尽くしても、なお足りぬ怒りと憎しみの対象―理由などない。生まれたそのことが間違いだったとしか言いようがない。生きながら冥界にいるのと同じように、心が凍てついている。…でもその心の中にひとつだけ例外がある。喩えるならば神話のオルフェのように、一度は死んだはずの人間を助けにあの世まで下りていき、死神にも挑んだ少年の―嘘で塗り固められた世界の謎に挑もうとする者と、さらに大きな嘘を押し通すため、謎を利用しようとする者たちが織りなす、これは虚しき仮面劇の物語。その欺瞞の行き着く先に待つものは、燃える世界か、凍れる未来か―容赦なきブギーポップは彼女たちに如何なる裁きを下すのか。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

眠る山猫屋

38
再読。この巻は世界の敵となったMPLSの少女と、唯一彼女を制御できる少年の物語。まるで一巻のマンティコアと少年の様。ブギーポップは当然少女・杉乃浦春海を追いかけて狩るし、春海を助ける須磨貞夫は障害でしかない。リセットたち(前作の蒼衣秋良!)や統和機構を探る一味も狂言廻しでしかない。物語を締め括るのはブギーポップの役目だが、あくまで主人公は、須磨と春海だった。ある意味本編ではなく寄り道の巻だったが、マンティコアの物語の悲哀の部分を強く深く読み直せた感じ。嫌いじゃないです、何か救われたようで。2019/07/07

神太郎

12
ロスト・メビウスのような話の複雑さや壮大さを抑えた、ブギーポップらしい作品になったと思います。シリーズ全体の物語としては動きは少なめか。 春海と貞夫の二人がなんともいじらしい。ラストに向かうにつれ、ドンドン胸が締め付けられていった。ブギーポップがただ殺すことが出来なかった相手はシリーズ初では? 世界の敵とその味方と死神の物語。なんとも切ない物語だった…。2014/11/30

新島

8
小さい頃から知っていた。自分が他人とは決定的に違っていたこと、周りとは何の関係もない自分の存在の空しさ。私が世界を嫌いなように、世界の方も私を排斥しようとする。生きながら冥界にいるのと同じように。でも一度死んでいた私を彼が助けに来てくれた「君がこの世界で許せるのは、あの少年だけだろう。一番好きなのは彼だ。ではーー君はこの世で何が一番嫌いなんだろうね」ーー自分が何を願望しているのかすら定かにできない我々は、いつでも振り返ってしまって、求めていたものが消えていくのを見送るばかりなのだろう。2016/05/22

ツバサ

7
終わりに向かっていく、ボーイミーツガールとか好きにならないわけない。設定が好み過ぎて最高だった。2019/09/03

ソラ

6
【読メ登録以前読了作品】 内容(「BOOK」データベースより) 彼女の敵は世界。周り中のすべてを焼き尽くしても、なお足りぬ怒りと憎しみの対象―理由などない。生まれたそのことが間違いだったとしか言いようがない。生きながら冥界にいるのと同じように、心が凍てついている。…でもその心の中にひとつだけ例外がある。喩えるならば神話のオルフェのように、一度は死んだはずの人間を助けにあの世まで下りていき、死神にも挑んだ少年の―嘘で塗り固められた世界の謎に挑もうとする者と、さらに大きな嘘を押し通すため、謎を利用しようとす2007/10/25

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