電撃文庫
半分の月がのぼる空〈5〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 297p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784840231459
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

穏やかな日々が、僕と里香に訪れようとしていた。葛藤や迷い、そして苦しみを乗り越えた末にようやく掴んだ、当たり前の日常。それはなによりも大切なぬくもりだった。僕たちはこれから、肩を寄せ合って生きていくんだ。そんなある日、僕は夏目に病院を連れ出された。向かったのは、静岡県浜松市。かつて里香が、夏目が、過ごした場所だ。そこで僕を待っていたのは―。ちょうどそのころ、山西の下らない陰謀により、司とみゆきは大変な事態に突入していたのだった。橋本紡&山本ケイジが贈る、大好評シリーズ第五弾。

著者等紹介

橋本紡[ハシモトツムグ]
三重県伊勢市出身。第4回電撃ゲーム小説大賞で金賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

とら

53
たとえ病気でもうすぐ死ぬかもしれないとしても、たとえ金遣いが荒くて暴言に暴力にやりたい放題だとしても..その人を選んだのはその人なのだから。自分の人生を棒に振るうことになろうとも、それが選んだ日常なのだから。だってあのじいさんもばあさんもめちゃくちゃ幸せそうで、母親までノロけてしまう始末。里香の母親もつらいと分かっていてもそれを選んだ。もう誰も失いたくないんだろう。でもそんな境遇で今まで暮らしてきたからこそ、裕一の気持ちも恐ろしいほど分かってしまう。ああ、みんな幸せそうだ。次の本編最終巻、心して読みます。2012/10/17

た〜

23
あとがきにもあるけれど、本来のラスト。裕一君、男の本気を見せてます。夏目先生その本気にひたすら水を差してます(ウソ、実際には・・・)そして里香の不器用なメッセージ。フィナーレはいい意味でベタかな2012/08/22

くろり - しろくろりちよ

21
手術が終わった里香と裕一の間には、手術を乗り越えたあとの様々な障害が立ち塞がる。里香に会わせまいとする担当医の夏目、里香の母親、裕一の留年問題。少し前までは、手を伸ばせば空にだって届きそうだったのに。それでも、相変わらずカッコ悪くても諦めない、里香のことを一番に考えて、里香も裕一のことをたくさん考えて…自らの力で運命を受け入れ変えて行く。ふたりの心がやっと寄り添うことが叶ったラストシーン。書かれなかった大切な言葉が、気持ちが愛おしい。2013/02/23

長尾鷹弥

20
順調に大人へと近づいていく裕一。荊の道になるとわかっていても、それでも里香とともに一緒にいたい。そしてとった行動は、17歳にして決意を固めた、決してかっこよくはないけど覚悟がないとできないこと。あとがきにもあるように、最終巻でいいのではと思うくらいきれいな終わり方でした。しかし、続きがあるようなので、これからどう展開していくのか・・・。地獄へと突き落とされるのか、はてさて幸せな日々が続くのか・・・。続きがとても気になります。2013/03/31

カメ吉

17
『チボー家の人々』の名言を使ったふたりのプロポーズ工作?がすごくよかった。そして里香の母親の話もよかった。話の後半が濃密でいよいよ終盤になってきたと感じます。 次巻がより楽しみになってきた。 2017/07/22

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