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出版社内容情報
人の命は、二つの要素――“魂”と“魄”から成り立つ。そして人が死んだ時、魂魄は“魂”と“魄”に分離し、“魂”は天へ、“魄”は地へ還る、と言う。
今、一人の悪名高い貴族が倒れた。
知らせを聞いて駆けつけた安倍晴明の息子――吉平は、その貴族の魂魄のうち“魄”が失われていることに気づく。いったい何がその貴族の身に生じたのか?“魄”の筋を手繰っていくうちに現れたのは父である晴明とそして陰陽寮にまつわる十一年前の因縁だった……。
第7回電撃ゲーム小説大賞<金賞>受賞作シリーズの第2作、堂々の登場――。
内容説明
人の命は、二つの要素―“魂”と、“魄”から成り立つ。そして人が死んだ時、魂魄は“魂”と“魄”に分離し、“魂”は天へ、“魄”は地へ還る、と言う。今、一人の悪名高い貴族が倒れた。知らせを聞いて駆けつけた安倍晴明の息子―吉平は、その貴族の魂魄のうち“魄”が失われていることに気づく。いったい何がその貴族の身に生じたのか?“魄”の筋を手繰っていくうちに現れたのは父である晴明とそして陰陽寮にまつわる十一年前の因縁だった…。第七回電撃ゲーム小説大賞金賞受賞シリーズの第2作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
どぶねずみ
27
陰陽師界のあれこれ。安倍晴明の息子・吉平と貴年のコンビがとても可愛いくていとおしい。安倍晴明って子どもがいたのか? どこまで本当の話かわからないが、本書での安倍晴明のイメージも元々私が持っていたイメージ通り、切れ味抜群のキャラ。いとおしい誰かを守ることはいつの時代も同じ、鬼と向き合うハラハラした場面も多いが、全体的にホッコリする内容。陰陽道についてもっと知りたい。2022/10/18
玲@灯れ松明の火
24
陰陽ノ京第二弾。主人公の保胤が特殊な力が前回明らかになり、今回もそれで解決かな?なんて安易に考えて読んでいたので、いい意味で裏切られました。本当に保胤さん素晴らしい。力ずくではなく、説得で平和的に解決するなんて、なかなかできることじゃないし、それが本当の意味での解決なんだろうな。派手さは無いけど良い作品。道満も晴明のライバル役として酷い書かれ方をしてる作品もあるけど、ここでは凄く良い人。2013/09/24
miroku
20
賀茂保憲の野望、安倍晴明の立ち位置、芦屋道満の生き方がそれぞれに面白い。しかし、これら異形の天才たちよりも、大凡人慶滋保胤の個性が光る。2013/02/06
のほほん@灯れ松明の火
18
れっきとした悪人がでてこないっていうか、悪と見なされることをしている側にもそれなりの大義名分があるのが分かるんです。 妖や陰陽師、鬼まで出てくる話なのに、根っこがとても優しいんです。なので、恐いのが苦手なのに、面白く 読めるのかもしれません。。。「お皿」のところが、特に好きです。悩んでばかり・迷ってばかりの保胤さんですが、こう!と決めたら結構頑固で、そこがまた カッコ良かったです。 2010/11/16
Richard Thornburg
12
感想:★★★★ シリーズ第2弾! 今回のテーマは『魂魄』。 個人的に『魂』は人間の心理的/精神的なモノ(カタチのないもの)を指し、『魄』は物理的なモノ(カタチのあるもの)を指すと理解しています・・・が、今回は『魄』を抜く外法師をメインに据えているのに、なぜか『魂』チックな印象が強かったです。 確かに外法師が術をかけるのに使った人形には『魄』に相当するものがありましたが・・・ ラストで落とす保胤のシーンはお約束なのかな? 単なる術対決ではなく『人として』が根底にある味わい深い作品かも。2016/02/23