内容説明
名誉やお金のための仕事は拒否。出来なければ何年も創らない。器用に振る舞われず。だれの機嫌も伺わない。ただ、まっすぐ芸術と向かい合って生きてきた。それが異能の彫刻家・福岡道雄。これは、研ぎ澄まされた感性で芸術や福岡自らの生きざまを綴った秀逸のエッセイ集。
目次
第1章 ミミズの戯言(四十五歳で;仕事の合間に;飛ばねばよかった ほか)
第2章 つぶになった(石を叩く;認知症検査;柿の木 ほか)
第3章 静かな仕事場(つくらない彫刻家―想像力の回帰を自覚;ドローイング;穴の開いたジーンズ ほか)
著者等紹介
福岡道雄[フクオカミチオ]
1936年堺市に生まれる。中国北京に渡り、終戦後に帰国。中学2年まで滋賀県海津で過ごす。早くから彫刻家を志し1955年大阪市立美術研究所彫刻室に入所、今村輝久、保田龍門に師事。1957年白鳳画廊で海辺の砂に石膏を流し込んだSANDシリーズを発表し注目される。1977年、第8回中原悌二郎賞優秀賞を受賞。1998年文字による平面作品を制作。伊丹市立美術館でその新作を発表。2002年、自分を総括する時がきたと自覚している、として「飛ばねばよかった」「もういいじゃないですか」、2005年最後の個展として「腐ったきんたま」を発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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