内容説明
“帝国陸軍の骨を拾った”最後の陸相下村定の初めての評伝。陸大首席卒業、長期の欧州駐在の後、エリート軍人の階段を駆け上がった下村は、地味な存在だったため、これまで取り上げられる機会が少なかった。しかし、「陸軍解体」の責任者という大仕事をやり遂げた人物である。昭和20年の第89帝国議会で、当局者でありながら陸軍の政治干渉を糾弾し、“火元は陸軍”とその責任を認めて国民に謝罪した。陸大卒業から陸軍解体、巣鴨拘置所収監、そして交通事故死するまでの半生を描く。
目次
序章 ある交通事故
第1章 陸軍大学校卒業講演
第2章 民本主義の渦のなかで
第3章 暴支膺懲の嵐のなかで
第4章 大陸の風の中で
第5章 軍解体の宿命のなかで
終章 巣鴨拘置所の一年
著者等紹介
篠原昌人[シノハラマサト]
1954年栃木県生。1976年学習院大学法学部卒業。(株)フジテレビジョン入社、報道局、コンプライアンス部長を経て、(株)ディノス・セシールへ。2016年退職。現在は、和州遠山流盆石師範代(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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