富士見ミステリー文庫
空とタマ―Autumn Sky,Spring Fly

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  • サイズ 文庫判/ページ数 252p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784829163610
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

秋は家出の季節である。7回目の家出を決行したオレ、天野空が避難先に選んだのは、田んぼのそばにぽつんと立つ廃倉庫。ダレも来ない秘密の場所だ。あの日、あそこでオレはタマと出会った。倉庫に着いたオレは、いつものように「わかば」を取り出し、いつものように煙をふかした。「まだ中学生なのに」とか「健康に悪い」とかいった、大人たちのリクツは気にしない。だが、この日、想定外の事件が起きた。誰もいないはずの廃倉庫に先客がいたのだ。上階に陣どり姿を見せないそいつは、ふざけたことに人気アーティスト「青井春子」の名を騙る。その上さらに、オレのタバコに難癖までつけてきたのだ。ムカつくのでオレはヤツを「タマ」と呼ぶことにした―。オレとタマと廃倉庫。かくして、オレたちの未来を大きく変える攻防戦は始まった。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KEI

13
購入。Twitterのオススメミステリー?かなんかで挙っていた作品。「お兄ちゃんだけど〜」の鈴木大輔さんがミステリーを書いていたとは。ミステリーというと疑問があるが、いいジュブナイル作品。タマが空に訪ねた、『生きるって何?』とても難しい質問だ。多分、その時々で答えが違うと思う。今の僕だったら前に進む事と答えるだろうし。でも、数年後にはまったく別のことを答えている確信がある。空とタマ。お互いに足りない物を求めたあの倉庫での出来事。空だけでなく、タマも生まれ変わったんじゃないか。そう思いたい。オススメの一冊。2012/11/25

なきりゆう

1
練り込みがあと少し足りない感じでモヤモヤ。ラノベのテンプレのようなキャラ作りなのと、主人公の言動が余りにもガキっぽく読み進めるのが若干辛い。90年代後半ぐらいに発表されていれば良作だったかも。2013/06/11

souma

1
まさにジュヴナイル。前半は傑作、後半は凡作。最終章は無かった方が良かった。空もタマも、自分語りがそのまま蛇足だと思いました。でも、この作品の評価が高い人は逆の意見になるみたいですね。タマの正体なんて序盤からほぼバレバレなのだから、多くを語らないでくれれば、知りたくないことも知らずに済んだのですが。 2013/05/16

れお

1
導入部分がすっごいダルかった。なんというか,思考が本当に中学生って感じが出てて・・・。リアリティがあるって評価も出来るけど,ただ単に読みにくかった。オチは予想と全然違って衝撃的でした2010/09/24

永山祐介

1
富士見ミステリーの中でも、一二を争うくらい面白い。舞台は、ほぼ倉庫だけ。登場人物も、ほぼ空とタマの二人だけ。作中時間も、ほぼ一日あるかないか。それなのに凄く密度の濃い物語。ほろ苦いラストなのに読後感は悪くなく、むしろ爽やかささえ感じるほど。2006/07/14

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