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富士見ミステリー文庫
しずるさんと底無し密室たち―The Bottomless Closed‐Rooms In The Limited World

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  • サイズ 文庫判/ページ数 243p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784829162842
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

「ねえしずるさん、密室ってなんなのかしら?」「そうね、よーちゃん、それはきっと、どんなものでもごまかせると思い込んだ人間の、つまらない錯覚なんでしょうね―」白い病院にずっと入院中の少女と、その友人のこの二人は、今日も今日とて退屈しのぎに不思議な事件を追いかけています。それは人の血を吸ってミイラにしてしまう吸血植物の謎とか、七人の一家を皆殺しにしたという七枚のカードに秘められた呪いの秘密とか、死んだはずの人が祭りの中で同時に別々の場所で目撃される怪奇とか、鳥のように空飛ぶ怪人の話とか、奇妙奇天烈な怪事件ばかりです。しかもそれらは、全部“密室”の事件なのです―扉も壁も鍵も、部屋そのものさえないのに“密室”って?これらの不可思議な事件を、彼女たちはどうやって解き明かすのでしょうか―ひとりは病室から一歩も出ないのに。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hirune

33
型に嵌ってない密室もの、相変わらずそんなわけないじゃん!な感じの真相ですね。女の子二人が話題にするにはグロ過ぎないかしら?よーちゃんの印象もちょっと曖昧だし、病院とか周りの環境も含めてしずるさんの妄想めいてる気もするなぁ☆頭のいいしずるさんがよーちゃんという操り人形で一人遊びしている感じ?2015/03/09

神太郎

8
今回しずるさんとよーちゃんが挑むのは「密室」と言っても「え?これ密室なの?」と普通なら思う状況下の殺人も「しずるさん」的には密室なのだと言う。よーちゃんも知らない「人が一番美しい時にやってくる死神の噂」をしずるさんが知っていたり、よーちゃんが目撃する「しずるさんのドッペルゲンガー」に「あれ?これって…。いやまさかな」と他作品を知っているとふと色々と考えてしまうのは僕だけでしょうか。 何気ない、2人の会話が心地よい作品。あと、チクタはどうなるのでしょうか。2013/12/14

イワハシ

5
安楽椅子探偵ものの連作短編集2冊目。やはり、ミステリとして読むともやもやするなあ。主人公たちに感情移入がしづらいのは、私がおっさんだから?2023/01/14

なつのおすすめあにめ

4
ライトミステリなソフト百合小説、の2作目。しかし事件そのものは、全然ライトでないな。日常の謎を解く、みたいなスタイルではない。謎との距離感が独特でした。2020/05/12

高島津諦

4
再再読くらい。上遠野作品は基本的に全部好きなんだけど、このシリーズは妙な魅力がある。褒め言葉には見えないと思うんだけど、なんというか『わざとらしい』。露骨に百合だし、よーちゃんもしずるさんも露骨にキャラ萌え狙いだし、露骨にベッドティテクティブ典型だし、一編一編のトリックがどれもよーちゃんや人類の鬱屈や誤魔化しを露骨に象徴してるし、この一冊は密室尽くしだけど全部公開の場所っぽいのに密室という分かりやすいヒネ方をしてるし。そういう『狙い澄ました感じ』が、あまりに重ねられて逆に魅力になっている気がする。(コメ続2012/11/15

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