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内容説明
城塞都市ルナンの王子カイルロッドは、〈卵王子〉と呼ばれていた。彼は母親から、卵として生まれたのだ。そのショックで母親は彼を産んですぐ死亡してしまった。しかし、父王の愛情に包まれ、王子はいたって暢気な青年に育っていた。唯一の悩みは生まれのせいか、嫁の来手がないこと。今日も今日とて、やっと決まった婚約者に逃げられてしまった。うさばらしに城を脱け出し、街の酒場に行ったカイルロッドは、つい飲みすぎ、酔いつぶれてしまう。翌朝目覚めた時、彼の前には、異常な光景が広がっていた。ルナンの人々が石と化していたのだ。呪い?誰が、なんのために…。謎を解明し、人々を救うため、カイルロッドの遙かなる旅が始まった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホシナーたかはし
10
ライトノベルと区分される以前の、救いようのない悲しみのある物語です。墓場まで持って行けるなら、本作は絶対入れたい。全巻再読済み。文句なしに泣けます。2014/08/11
茅瀬
6
旦那さんにずっとオススメされてた本。勧められて10年、ようやく手に取りました(笑)やっぱりどこか会話のはしばしに時代を感じますがなかなか面白かった。薄いからサクサク読むゾー。2012/10/31
treefolk
5
矢継ぎ早に訪れる刺客たち。今のラノベなら城下町を抜け出すだけで1巻費やすんだろうなぁ、とか思いながら懐かしく読んでた。今後必要になる伏線が一通り張られていて相変わらずの構成の巧さ2011/06/07
fumio
5
一番大好きな作品のひとつです。昔から自分の中で不動の位置を保っている作品。イラストも田中久仁彦さんの絵がとても素敵です。
ナス隊長
4
この旅を、自分は忘れないと思う。卵で産まれたという噂のせいで婚約者に逃げられてばかりの「卵王子」、カイルロッドの苦難シリーズ。好青年のカイルロッドとチャーミングなミランシャ、頼れる男イルダーナフの3人旅は、王子の出生の秘密と絡んだ過酷な運命へと向かっていく。正直、この1巻だけでは物語の魅力の1割程度。5巻読めば、もう後戻りはできない。中学生のころに読んで、15年経った今も、この旅を思うと心を持っていかれるような想いにとらわれる。展開される物語、登場する人物、読者に残す祈り。シリーズを通して一つの傑作。2013/01/09