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内容説明
出逢えて嬉しかった。一瞬で恋したのも本当のこと。その想いに嘘はないから―全身全霊で彼と戦うのだ。「…参ります」再び邂逅した前魔王・ラジャスを見つめ、統一帝国皇帝・サラ=シャンカーラは、静かに剣を掲げた。魔王を倒した人間の勇者・サラが、人間世界・魔物世界を統一してから4年。復讐を誓うラジャスが、サラの前に現れた。同時に動き出す、サラの命を狙う複数の陰謀。思惑が錯綜する中、ラジャスとサラは己の道を貫き通す。ぶつかりあう二つの想いが、選び取る真実とは!?第17回ファンタジア長編小説大賞審査委員賞受賞作。逆襲の魔王と謀略の皇帝が織り成すラブ・ストーリー、開幕。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のれん
9
情は味方、仇は敵なりといった中華世界観を持った魔王と勇者の仄かな恋愛物語。 ヒロインが勇者、魔王、皇帝を次々と襲名していき、それに相応しい業績が序盤で語られるハイテンポ。 再戦に燃える元魔王と彼に焦がれるヒロインの心情に重きを置いている様は完全に恋愛小説。 魔王の本心やヒロインの願いは非常に達観しており最後まで揺るがない。結局彼らの思いは変動せず一本調子で此方が拍子抜け。 文章も文節が短いのもあって描写が足りない印象。が、不思議な後読感。良くも悪くも今のファンタジア文庫では考えられない受賞作と言える。2021/06/12
hallelujah
1
ネットでの評価が高かったので読了。 人間の勇者が魔王に勝利した後、魔王になり替わるという展開は面白かったが、入り込めないストーリーだと感じた。全体的に淡々としている。もう少し勇者が人間に対する憎しみを前面に出すようなキャラクターだったらば共感できたようにも思うが、今回の場合「感情よりも合理的に物事を捉えることができる人間に対して一目おく魔物たち」という演出だったので難しいかなぁ…。魔王も勇者も人生観が達観していたため、感情移入できる隙がないのが残念…好みの問題?2018/07/31
みるく
1
サラの頭の中と表情とのギャップが(^^;>あとがきイラスト2016/05/07
alice
1
前魔王に剣を付き付けたところが良かったです。 分かっていても鳥肌が立ちました。^^ サラの恋心を応援したくなります。2010/05/25
メデスキ
0
イラストの助けもあるにせよ、「格」調高い、ある種<なろう>的ヒネりの効いた勇者=魔王な一作。不等号のスパイス利いてて、オールドの烙印刻まれた富士見の割に評判あったのも納得。ヒロインが勇者に選ばれてて、(実力的に)英雄には選ばれてなかった(認められていなかった)のが何気に新味なアレンジだと思う。