生物時計はなぜリズムを刻むのか

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  • サイズ B6判/ページ数 397p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784822282615
  • NDC分類 463.9
  • Cコード C0045

内容説明

ヒトの体内時計25時間説は実験の不備。素数ゼミをだました実験で1年早く地上に出させた。ヒトの体内時計は、脳内のマスタークロックと多くの末梢クロックから成るシステム。体内時計の常識のウソを科学する。

目次

「内的な一日」と「外的な一日」
時刻を知る
振り子、時計、砂時計
日変化というハードル
時計を探して
時計に当たる光
分子時計―タンパク質が「カチッ」、RNAが「コチッ」
少しの動物種とたくさんの時計
季節の変動
時計の進化
睡眠と能率
季節性感情障害と交代勤務
薬の投与と体内時計
未来の時間―ユークロニア(同調世界)か、ディスクロニア(脱調世界)か

著者等紹介

フォスター,ラッセル[フォスター,ラッセル][Foster,Russell]
英Imperial College医学部の分子神経科学に関する教授。時間生物学を専門とする国際的権威。火星への有人宇宙飛行の際の行動を快適にするためのNASA研究チームに参加している

クライツマン,レオン[クライツマン,レオン][Kreitzman,Leon]
著述家、放送キャスター、社会学者およびバイオロジー研究者

本間徳子[ホンマノリコ]
国立豊田工業高等専門学校情報工学科卒業。医療機器メーカーに勤務して、装置説明の英訳・和訳、医学文献の和訳などを担当した後、フリーランスの医学翻訳者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Amano Ryota

5
人間の中には時計が埋め込まれており、そのリズムに行動が支配されている!と言うと、えらくSFちっくな話に聞こえてしまいますが、人間に限らず、生物の中にはそれ自身独立して機能する時を刻むシステムがあり、その生物時計に基づいて、各々の生物の生存に適した生活リズムが生じているというお話。生き物の行動に一定の周期があるのは何故なのか?という疑問に始まり、生物に備えられた時計の発見、その医学的な人間への応用など、科学史と見ても面白いし、時計が生物自体にどのような影響を及ぼしているのかという科学的探求としても面白い。2014/11/20

yori

4
★★★★★ 読むの2,3回目かな?やはり良書。サイエンスでありながら、知的、文化的な香りがするのが良い。ツークンルーエ(渡り衝動)についてもっと知りたい。衝動に駆られて鳥は渡る。2014/09/29

is49

1
なぜ人間のように時計を持たない生物までもが時間や季節に応じて行動できるのかについて、タンパク質を合成するような分子レベルまで遡って丁寧に解説されています。生物時計に関連した周辺分野の研究も広く紹介されていて面白いのですが、専門的な内容も多く読むのがなかなか大変でした。付録として、人間のリズム(何時に体温が最高になって何時に最低になるか、最も死亡する確率が高い時間はいつか等)が表に纏められていたり、時差ボケの解消法が紹介されています。2014/09/25

ntym

1
生物時計というテーマについて、一般的な視点から、臨床的な視点から、分子生物学者の視点から解説されている本。読み易いので、誰にでも生物時計について考える良い機会を与えてくれる本。分子生物学的な解説もあって、どのように概日サイクルの研究が2005年時点で進んでいたのかが分かる。2010/01/23

yori

1
★★★★★ 生物時計研究の流れがサイドストーリーも含めて書かれており、楽しく読める。衝撃的だったのが、ハチが仲間に餌のありかをダンスで伝える際、餌までの距離と方角を、太陽の位置が1時間に15度づつ移動する事を補正して伝えているらしい、ということ!完全にハチ以下の私です、、。2009/10/19

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