内容説明
いかなるラディカル・デモクラシーか!経済に矮小化された政治的なるものの価値を問い、自由民主主義の新しい組み替えを主張する。
目次
序論 闘争的多元主義にむけて
1章 ラディカル・デモクラシー―近代的か、ポストモダン的か
2章 アメリカの自由主義と共同体論の批判者たち
3章 ロールズ―政治なき政治哲学
4章 民主主義的シティズンシップと政治共同体
5章 フェミニズム、シティズンシップ、ラディカル・デモクラシーの政治
6章 自由主義的社会主義を目指して
7章 自由主義と民主主義との筋合について
8章 多元主義と近代民主主義―カール・シュミットを手がかりに
9章 政治と自由主義の限界
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白義
5
シュミット以後、その政治への洞察を優れて批判的に継承し復興させようとする政治理論家の論集。政治の中に潜む分裂と友敵図式の契機を、逆に根元的で多元的なデモクラシーへの可能性に繋げる視点が新鮮。それぞれのアイデンティティーとポジションに縛られ、またそれを常に変容させる闘争的議論の中で社会を運営する闘議民主主義の立場が鮮明に提出されている。この見解が、いかなる本質主義も認めない反基礎づけ・本質主義という思想的立場の上にたっていることも重要だと思う。肯定的に扱うかはともかく、こうした視点は不可避だろう2012/12/12
katatemaru
0
http://amip.blog.so-net.ne.jp/2009-01-292009/01/29