内容説明
未だに特効薬のないがん、がんとはどういう病気か、どうしてがんになるのか、現在の制がん剤の現状と問題点を、薬づくりの立場から科学的に解説し、今後のがん制圧に向けての新しい戦略を、今注目されている療法と薬を例にあげながら考える。
目次
第１部 新しい対がん戦略（がんという病気の細胞科学的なとらえ方；発がんの科学；古典的制がんの科学；分化誘導療法；核内レセプター）
第２部 新しい対難病医薬としての生物応答調節剤―サリドマイド（病気の増悪因子；サリドマイド小史；サリドマイドの科学；サリドマイドをリードとしたくすりづくり）
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
春色
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何故人はがんによって死ぬのか？ がんと言えども、ただのしこりではないか。イボならどんなに大きくても平気なのに、がんとなると命の一大事になってしまう。それは何故か。そんな基本中の基本について考えたのが本書。癌とは何か？から始まり、癌発症のメカニズム・癌治療薬の考え方と開発の歴史。さらにある種の癌に特効性があることが最近明らかになった悪名高きサリドマイドについてまで、幅広くなおかつ分かりやすく説明されている。なかなかの名著。
