目次
序章 微小生命の世界
第1章 宇宙から地球へ
第2章 物質から生命へ
第3章 自然の言語
第4章 微小生命の大発展
第5章 性と世界的規模の遺伝子交換
第6章 酸素の大公害
第7章 新細胞
第8章 共に暮らす
第9章 脳は共生の産物
第10章 性の謎
第11章 新興生物、動物と植物
第12章 人間、この自己中心なもの
第13章 生きものの未来
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Junya Akiba
0
「原核生物は多くの相手としばしば(広義の)性交渉があるのに子供は案外親によく似ている。真核細胞の遺伝子交換は垂直型に限られるが、原核生物では遺伝子は水平型すなわち同じ代の隣のものに移る。(その意味で、「死なない」とも言える)」なるほど、擬人化して捉えるとそうなるのか。多分ここの理解が本書の急所。原核生物から我々人間までが切れ目なく繋がる世界に生きていることがよくわかる。あと、地球独自の発展として、光合成を行う青色細菌が作り出す酸素の脅威から身を守るがゆえに今の我々の生活があると思うと感慨深い。2017/09/28
静
0
斬新な意見がいっぱいあって、どのくらい正しいのか判断できるほどの知識はないけれど、刺激的でとても面白かった。1989年出版だからか、最後の参考文献のダウキンズって誰だろうと思って綴り見たらドーキンスだった。長期表現型って訳されてるけど、おそらく利己的な遺伝子では延長された表現型と訳されてたものだろう。文脈や邦訳との兼ね合いが難しそうだけど、意味は通りそうだ。生物学で表現型というと普通には物理的身体のことを指すけれど、遺伝子が表現するのは身体に留まらない(延長されている)。成長後の環境にも影響を与えている。2011/12/14